工場潜入!〜フレーム編〜

〜ピストフレームが作られるまで〜

先日リーダーバイクの生産工場に潜入し、生産ラインをチェックしてきました。
ここでは今まであまり語られる事が無かった、どれだけ多くの人が「自転車」というものを作るのに従事しているのか、どのような過程を経て作られているのかをお伝えします。

まず先に言いたいのが、工場での大量生産とフレームメーカーによるハンドエイドの違いです。
注)ここで言うハンドメイドはNJSなどレース用に特化してメイドされているものは独自の技術、品質基準、製品規制をもっているためひとまず除きます。

みなさんのイメージでは、工場での大量生産は機械生産がメインで短時間に大量の自転車が作られ、ハンドメイドはフレームメーカーが一つ一つ手作りで手間ひまがかかるというものではないでしょうか。
それを念頭に置き、以下見てみてください。

今回まず潜入したのはリーダーの721, Cureのフレームを生産している工場。
この工場は某有名海外メーカーの生産委託をされるほどの工場でフレーム生産に特化しています。

過程1:チュービングを独自技術で生産する技術を持っているため、チューブからこの工場で作られ、フレーム用にカットされ、フレームを作る為の下準備をします。(ここは企業秘密のため割愛します)→画像1

過程2:そしてそれが溶接生産ラインに運ばれ、花形である熟練工による溶接が施されます。→画像2,3,4,5

ここでは1ライン5人でチームが組まれ、各々がBB部の溶接、ヘッドチューブ、シートチューブ等役割が決まっており、次の人にパスして行きます。
この工場は10ラインほど持っているため、みんなでチームになってフレームを溶接して行きます。
現代では比較的容易になったアルミのTIG溶接ですが、つい数十年前までまでは非常に難しい加工技術だったそうで、ここで溶接を行う職人もみんなかなりの経験を積んできています。

過程3:その後は工場の天井を張り巡らされているこの自転車用コンベアーに載せられ、巨大オーブンで熱処理が行われます。→画像6,7
リーダーのフレームに行われるのはT6。
数百度の熱で熱処理する事で、アルミ素材をより強く、固く、しなやかにする事ができ、熱処理と酸処理による化学反応で不純物を取り除きます。

過程4:その後は、シートチューブ、BBシェルの機械切削→画像8

過程5:そしてその後はフレームの品質チェックと調整です。→画像9,10,11,12
ここが後半作業工程の中で非常に大事です。
ここでは全てのサイズが測られ、溶接やねじきり等は全てチェックされ、駄目なものはB品として廃棄にまわされます。
この作業は基本的に手作業。
エンド、BB、チェーンステイ、シートステイの幅、長さ等全て設計図通りか確認して行きます。

過程6:その後ポリッシングにまわされ、ここも手作業でポリッシングされ、フレームが塗装用に小傷や汚れ等を綺麗にされます。→画像13

これでフレームの作業工程はほぼ終了。かなりシンプル化して作業を省きましたが、フレームができるまでの固定は細かなものを入れると50以上あります。。。
この後、ペイント、組み立てのために別工場へと送られます。

ここまでの過程で全過程に従事する人はなんと270人。この数の人々が最高のフレームを作るためだけにここいる訳です。
以上に見てきたように、工場生産とハンドメイドの間にある質の差は正直ほぼありません。
工場生産といえどもこれほど多くの人が従事し、どれだけ技術が進歩した現代でも100%機械制御は自転車ではあり得ず、大半を手作業に依拠しています。

以前、某海外有名ブランドの商品開発部統括の人が言っていました。

「もはや工場生産のクオリティは、ハンドメイドのクオリティを凌駕している。」

もちろん工場にもよりますが、組織化されている良い工場のクオリティはどれだけの自転車を生産しようが、クオリティはハンドメイドと同じ、またモノによれば工場の方が上である場合もあります。
安価な生産を求めた結果でなく、全体的なクオリティの安定、向上という面でも、生産がハンドメイドから機械に裏付けれた工場生産に移行した自転車業界のここ数十年の流れは必然というべきでしょう。
もちろん工場は世界に星の数ほどありますが、特にリーダーの生産工場は某海外有名ブランドの生産委託をしているほど、生産環境は良くクオリティは保証されております。
今でも大半をの作業を手作業に依拠しているため、熟練工がいて、組織化されていて、ミスが少ない環境がちゃんと築けているかが良い工場か悪い工場かを左右します。

そして次のブログではペイント、組み立て工場に潜入します!
要チェック!

FOLLOW

Related Articles