グリスは塗らずに載せるもの。〜前回の続き〜

2018.02.16
Osaka

前回までのあらすじ。
前回のブログをご覧ください。
なんて、冗談です。見てくれると嬉しいですが。
前回は個人的なオーバーホールへの想いと、手続き的なお話をさせてもらったような。
今回は続きとして、実際に作業を進めながら色々お話をしたいなと思います。


では早速。


全〜部のパーツをテキパキと外して各部チェック。
この車両はだいぶしっかり乗り込まれている感じ。
ちゃーんと汚れがこびりついてます。

このあたりもだいぶ古いグリスがべったりしているので、クリーナーで洗浄。

写真を撮るより先に拭き取ってしまうという失態を犯しました。
汚れを目の前にすると、黙ってられないんだもん。。。と一応言い訳をしておきます。

各部分の汚れ具合や、状態をチェックしたらまずは洗浄スタートです。
ひゃっほーい!!てな感じで、


スペシャルブレンドの洗浄剤を吹きかけます。
汚れは落とす、ペイントや金属は傷めない、そんな洗浄剤をつかってるので大胆にぶっかけます。
(床がびちゃびちゃになったとしても、床掃除もできるので一石二鳥。)
実際に拭きながら、フレームのキズやペイント、へこみとか割れなんかがないか見ていきます。
全部分解すると掃除はめっちゃ楽しいです。

ただ洗浄しただけだと、簡単に汚れを呼んじゃうので手軽なコーティングもします。


シュワシュワの泡を塗り込んで、拭き上げ、塗り込んでは拭き上げ、を繰り返していきます。

上手にできました。笑
色々な手軽に使えるスプレータイプのコーティング剤が出てますが、
マットカラーに使える、傷がつきにくいなど、自転車に向きに機能を選ぶといいと思います。

ど真ん中のペイントが思いきり飛んでますが、ココまで剥がれると再塗装しないとですね。
ステッカーとかで隠すのもピストっぽくて個人的にはアリです。

自転車の心臓を支える部分は


より一層、キレイに仕上げます。
ネジ山は再タッピング、必要があればフェイシングもやり直します。
フェイスにペイントが少し残っていますが、2/3程フェイスが出ていればOK。
キレイにフェイスを処理したとしても、BBのシェル幅が既定値を下回るのであればやらないのが吉です。

ヘッドパーツ、シートクランプ、ボルト関係、分解できるところは全部バラします。
もちろん組み戻しのときには、しっかりとグリスアップ。
必要があれば無理せず容赦なく交換します。

今回はオーバーホールついでにクランクをダイレクトからNJSに変更するので


交換先のベアリングをしっかり洗浄、脱脂。
BROTURES OSAKA特製、灯油風呂。これができると出来ないとでは全然違います。
こういう細かい作業ができるのが大阪店。そう思ってもらって大丈夫です。
乗るオタク、経営オタク、ホイールオタク、作業オタク。色んなオタクそろってます。

シャフトはしっかりグリスアップしてあればそんなにダメージを受けませんが
クランクとの嵌合(はめあい)、ベアリングの接点など、ポイントポイントをしっかりチェック。

クランク側の嵌合、ペダルのネジ山もしっかり見ていきます。
ストラップやクリップとのスレ傷は走ってきた証みたいなもんです。
傷がどうしても気になる方は再塗装や、再アルマイトなどで見た目は新品同様まで戻せたりもしますよ。参考までに。

ネジ山が怪しい感じだったので、チェックもかねてタッピングします。

チェーンリングとの接点は、汚れが挟まったりしているとせっかくのNJSパーツでも精度が出ません。
掃除、洗浄は手を抜かず徹底的に行います。

今回の新品交換はここだけ。
ウォーターシースーは、BB内に水や汚れ、ゴミやサビなどの侵入を防ぐ大事なパーツ。
分解すると付いていないピストをたまーに見かけますが、
BBの回転をスムーズに維持するなら付けないとか外すとか信じられません。

組み付ける部分で、グリスの種類を変えたりはもちろんですが、
オイルで組み付けたり、ロック剤を仕込んだり、シールテープを噛ませたり
乗り手の事情に合わせて、メンテ性重視、防水重視、回転重視など。
効果高めるための味付けを施します。

いい感じ。

ヘッドパーツはとても雨水や汚れが侵入しやすい部分なので
グリスは「塗る」とかしません。
フレーム側の当たり面にはしっかりと「載せる」
ベアリングには「詰め込む」「載せる」というイメージでグリスアップします。
もしレース等でクルンクルンに回るヘッドがお望みであれば、そのようにも設定しますが
基本的に街乗りで使うのであれば、この組付け方が基本になります。

ベアリングを当てると、もちろん


ぶに〜っとグリスがハミ出して来ますが、防水するならコレで正解だと思います。
サビ防止の意味はもちろんですが、そもそもの原因の侵入を防ぐことが大事。
はみ出たグリスは汚れを拾うだけなので、しっかりと拭き取ります。

パッと見は中の様子なんてわかりませんが、ヘッド周りの防水はこれだけでかなり違います。
ヘッドパーツの構造で、シール性が高いもの、低いものはありますが、
組み付け方ひとつで、性能が低くてもしっかり防水できるし、
せっかくの高級パーツも1年待たずにサビさせる結果になったりします。


つらつらと説明した感じになってしまいましたが、
どんな感じで、どんな考えでオーバーホールって作業をしているのかが
少しでも感じ取ってもらえたなら嬉しいです。
その上で、自分の愛車の作業を依頼してもらえるのであれば
全力で施術するのでお気軽に相談して下さいね。

763(NARUMI)

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