LOW Bicycle オーバーホールのご依頼

2019.06.24
Osaka
BROTURES Osaka
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たびたび、この作業が入ると記事書かせてもらってます。

overhaulとは
(…を)分解検査する、オーバーホールする、徹底的に見直す、

僕個人としてはオーバーホールは
「今がお得だから」「工賃無料」とかでは絶対にできないし
全くもってやりたくない作業です。

大事に自転車の乗っているオーナーさんだからこそできる日頃の”ねぎらい”や感謝、
もっと長く付き合っていけるようにとかける車両への思いやり。
その代行をするのにあたって、無料だ割引だされたら悲しいことこの上ないです。

以前の記事でも書いているかもしれませんが、
この作業は担当するメカニックによって絶対的に差が出てしまう作業です。
「全分解、組み上げ」
言葉にしてしまうとあまりに短い工程ですが、
構造が単純なピストだからこそ、余計にその作業濃度はメカニック次第。
完成車を、新車を組む以上に気遣いが必要になります。

預かった愛車、お返しして
なんか変わったかな?」って思われたら0点。

「めちゃめちゃスムーズになった、気になってた音が消えた」とか、
もっと走りたい、大事にしたい気持ちになってもらえてようやく合格点じゃないのかなと思います。

今回、依頼していただいたのはLOW Bicycle。
多台持ちされているお客様で1年ごとにあずけていただいてます。
モチベーションとしては「前回オーバーホール時を超える」ですね。笑

以下今回のメニューです。


・状態の確認、傷や汚れ、破損摩耗箇所などのチェック
→各部汚れ、走行に伴う小傷などありました。

・ポジショニングを記録しながら全体を分解(ホイール分解は別途工賃です)
→サドル高さ、ハンドル角度などを記録

・フレーム、パーツ洗浄
→中性洗浄剤めっちゃ使います。洗剤、水洗い、乾燥。

・フレームBBタッピングフェイシング、HTリーミング


→HTリーミング、フェイシングはしすぎちゃダメなので地ならし程度に刃を当てました。

→タッピングはしっかりと、こちらもフェイシングは面をならす程度に。

・フレーム内部処理
→アルミとはいえサビや腐食は避けられないので、クリーナー、エアブロー、防錆剤吹きました。

・フレームワックスコーティング


→最近はマットカラー用のコーティング剤多いので助かります。

・phil BB 洗浄、グリスアップ
→ダストカバーを開けてクリーニング、中身もチェック。philのベアリングは本当に気密性が高いです。

・OMNIUM 洗浄、F5チェーンリング洗浄、
→クランクはじゃぶじゃぶ洗います。F5のチェーンリングは目地が細かいので歯ブラシでゴシゴシしました。

・IZUMIチェン脱脂洗浄、オイルアップ
→まだ寿命は遠かったので、灯油とクリーナーで徹底洗浄しました。仕上げはBOREDです。

・前後ホイール振れ取り、リテンション


→振れ取り、テンション引っ張りました。スポーク長が長いことが判明。

・前後リムテープ交換


→意外と見落としがちな交換部品。
チューブに押されて伸び続けてるし、伸びるとタイヤ脱着でずれるし、ずれるとパンクの原因に。
タイヤ交換とかのタイミングでチェックしてみて下さい。

・Fタイヤ新品交換、RタイヤF使用取り付け
→使い古しのフロントタイヤをリアに、フロントには新品を。少し摩耗したくらいがスキッドしやすいので。

・コグ、ロックリング洗浄、脱着


→摩耗具合の確認もかねてしっかり掃除します。さすがphil、このあとピカピカになります。

・philハブボルト洗浄、オイルアップ
→ボルトも汚れや水分にさらされるので、外して洗浄、オイル入れます。

・Ritcheyヘッドパーツ洗浄、グリスアップ
→しっかりとグリスアップして組んであったので、汚れてはいますが中身は問題ないです。
こういうのを見るとグリスアップの大事さを感じますね。

・X2ステム脱脂洗浄
→ハンドルクランプ部、コラムクランプ部は脱脂が基本です。
特にX2は2本ボルトと精度で留めるタイプなので、脱脂とトルク管理がマストです。

・ENVEフォーク洗浄、コーティング
→いいパーツ付いてますよね。

・カーボンアンカーナット脱着、再固定
→脱着して、ファイバーペーストを塗り直して再固定します。

・philシートクランプ脱着、洗浄
→クランプには結構汚れが付着します。外して綺麗にして、グリスアップ。

・thomsonシートポスト、brooksサドル脱着、洗浄、グリスアップ
→サドル下もリアホイールの巻き上げた汚れが溜まります。お掃除お掃除。

・CAMPAキャリパー洗浄、調整
→動きが悪くなってたので調整、潤滑。

・ブレーキケーブル交換、インナーアウターオイルアップ
→ひとくちにブレーキケーブルといっても、インナー、アウター、エンドキャップ、各々への細かな気遣いがブレーキの引きと持ちに影響します。
アウターの切り口はしっかりバリ取り、面出しの上、グリスアップしてエンド取り付け。
インナーもオイルでさっと拭いてあげるとスムーズさが長持ちしますね。
内部に水分の侵入を防ぎ、油膜を維持して潤滑。このためにどうしたらいいかをいつだって考えます。
ブレーキ性能は組み付け次第。。。どんなパーツでも組み付け次第ですね。笑

・各部組み付け(各部パーツはトルク管理ちゃんと)


こんな内容だったかと。
僕の場合は、とにかくいけるとこまで全部見直します。

使い込み系のパーツはしっかりと処置を。
消耗品はダメなら容赦なく交換。
徹底的にやる分、お時間もいただいてしまうのでご理解下さいね。

まずはご相談を。
やるならじっくり、きっちり、しっかりと。

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