CREATE BIKESとCRETINの違い

2001.12.04
Osaka

LEADER BIKESと4万円から7万円の完成車(「なんちゃってピスト」と称する)の違いについて

ポイント

  1. 素材

  2. フレーム設計

  3. ブランド力

  1. 素材について


自転車において、フレームの素材というのは非常に重要である。強度、軽さ、力の伝導率、固さ等、多くの視点があるがまず、先に素材の種類から紹介する。
  • ハイテンションスチール

  • クロモリ

  • アルミ

  • カーボン

  • チタン


上記の5つが主な自転車の素材として使用されるものであり、上から順に基本的には高価になっていく。
  • ハイテンションスチール

  • クロモリ

  • アルミ

  • カーボン

  • チタン


なんちゃってピストに使用される素材は主に、ハイテン、クロモリ、アルミである。ここ1年程でアルミのなんちゃってピストも登場している。

2. フレーム設計

フレームの設計が、なんちゃってピストと本物のピストを差別する一番大きな要素である。以下では、なんちゃってピストと本物のピストにどのような差があるのかを説明していく。

  • ロードジオメトリーを採用したOEMなんちゃってピスト

以下のジオメトリーの違いを参照して欲しい。

735_GEOMETRY_02 (1)
FETHEAR_GEO
SE_DRAFT_GEO
SAETTA_RADICAL_523c065957fba

上から以下のジオメトリー表である。

  • LEADER BIKES 735

  • FUJI FEATHER

  • SE BIKE DRAFT

  • CINELLI Saetta Radical

注目してもらいたいのが、ヘッドチューブアングル(HA)、シートチューブアングル(SA)、フォークのオフセットである(OF)。(フォークのオフセットに関しては、http://www.geocities.jp/jitensha_tanken/fork_trail.html#trailを参照。)

LEADER BIKE 735のHA, SAとCINELLIのロードフレームのそれを比べてみると、CINELLIのロードフレームの方がアングルが全体的に寝ていることが分かる。

それと同様になんちゃってピストの代名詞DRAFTはロードバイクのHA, SAに近い。また半分なんちゃってピストのFEATHERはその中間くらいの角度であると言える。

またOFに関しては、記載されていないが、LEADER BIKE 735は28mmである、FEATHER、CINELLIロードフレームの45mmよりも小さい。おそらくDRAFTも45mm程度であろう。

自転車探検にあるように、

トレイルが長いと、直進走行の安定性が良い。ハンドルから手を離しても直進するのは、トレイルが長いため。

オフセットが短いとトレイルは長くなる。オフセットが長いとトレイルも長いと直感的に思いがちであるが、実際はその逆となる。

つまり、LEADER BIKE 735は直進安定性を重視して設計されているということである。

従来トラックフレームは、短距離、かつ速さを競う競技であり、ロードバイクのヒルクライム等の200〜300km走り、耐久力を競う競技とは真逆である。

そのためトラックジオメトリーは、HA, SAを立てることで、

シートアングルが立つという事は、サドルが前に出るという事なので、踏み出しが軽く感じられたり、回転を上げ易くなる傾向にありますが、長距離の時には腰が引きづらくなるという弱点はあります

また、ヘッドアングルを立てることで、ホイールベースが短くなり、
ホイールベースが大きい方が、乗り心地および走行安定性が良い。一方、ホイールベースが短いと、運転操作性が良い他、軽量となる。

つまり、HA, SAがより立っており、OFが小さいトラックジオメトリーは、加速性を重視した短距離競技のための設計であり、短距離で、信号等のストップアンドゴーが多い、ストリートライドに必要な加速性が備わっているということなのである。

それでは、なぜトラックジオメトリーをDRAFT、FEATHERは採用していないのだろうか。

  • 安価を追求したOEM生産

DRAFTは4万円程、FEATHERは7万円と非常にローコストな自転車である。なぜこの値段が可能となるのだろうか。

それは、OEM生産だからである。

OEMとは、

OEMとは、Original Equipment Manufacturingまたは Original Equipment Manufacturerの略語で、委託者のブランドで製品を生産すること、または生産するメーカのことです。ODMとは、Original Design Manufacturingの略語で、委託者のブランドで製品を設計・生産することをいいます。生産コスト削減のために製品またはその部品を他の国内企業や海外企業などに委託して、販売に必要な最小限の数量の製品供給を受けることにより、委託者である企業は大きなメリットを享受できます。

つまり、作っている中国の工場に設計などを委託することで、安価な製品を大量生産できる仕組みのことである。アパレル業界等の場合は、工場が既に長年のノウハウを持っており、粗悪なものは出来ないが、自転車業界はそうではなく、かなり工場にその製品の善し悪しは依存する。

FUJIとSE BIKESは、アメリカでは同じ会社であり、中国で自社工場を保有し、自転車の生産を行っているため、そこまで粗悪なものとは言えないが、その他のOEM商品、例えばライダーズカフェや訳の分からないALIBABAに出ているような中国製完成車、7万円以下の完成車は設計も適当であり、製品もかなり粗悪なものである可能性が高い。その証拠に、ALIBABAやアメリカ等で売っているかなり安いなんちゃってピストの完成車、CREATE BIKESなどは、WEBなどでジオメトリー等を公開していない。

OEMは、同じ設計の型を、多くのブランドが使用することによって、かなり多くの量を生産することが可能となり、その分安価になる。

それに引き換え、LEADER BIKEはエントリーモデルのCRETINでも、ODM生産、つまり自社で設計し、自社で品質チェックを行っている。またその設計やデザインは、他のブランドが使えないように契約が交わされ、あらゆる意味でオリジナル設計と言えるのである。

そのため、生産量は限られ、かつオリジナル設計の型を作るための鋳型代や自分のブランドでしか作らないということを工場と契約する代金、元々の設計代など、コストが明らかにOEM生産よりもかかる。

3. ブランド力

製品の設計等で、なんちゃってピストとピストの違いが分かったところで、今度はそのものの持つ価値について述べるとしよう。

高価なものを買う時に、人は何を期待して買うのだろうか。

車を買うとき、なぜSUZUKI ワゴンRではなく、みんなベンツを欲しがるのであろうか。

H&MのTシャツではなく、なぜSUPREMEのTシャツを欲しがるのであろうか。

その理由は、付加価値である。

付加価値とは、

付加価値(ふかかち)とは、ある「もの」が有している価値と、それを生み出す元となった「もの」の価値との差のことである。一般的に、何らかの「もの」を使って新しい「もの」を生み出すと、元々の「もの」より高価値な「もの」となる。このようにして高価値となることについて「価値が付加される」という意味合いで、「付加価値」と呼ばれる。

つまり元々は、H&Mで1,000円で手に入るTシャツというものを、SUPREMEで9,000円で買ったとすると、その人は付加価値に8,000円払ったということになる。

高いものを売るとき、この付加価値が非常に重要になってくる。

  • 付加価値とは?

付加価値とは、以下の方程式で構成されていると考えている。

付加価値=ステータス+非現実(世界観、イメージ)

なぜ、ワゴンRじゃなくて、ベンツが欲しいのかというと、ベンツを乗っている方が「かっこいい」、「モテる」、「リッチである」からである。

これを「ステータス」と呼ぶ。

それでは、非現実(世界観、イメージ)とは何か。

それは、そのものを見たとき、聞いたとき、使用した時に頭の片隅に浮かんでくるイメージであり、そのものの持つ世界観であり、自分の現実とはかけ離れた「非現実」である。

ワゴンRという言葉を聞いた時に、浮かんでくるイメージは、田舎の10代の免許取り立てのギャルが、もこもこをフロントガラスの所に引いて、キティちゃんなどのぬいぐるみをたくさん置いているイメージが思い浮かぶのではないか。

一方、ベンツという言葉を聞くと、ヨーロッパのおしゃれな町並みに、スーツのダンディな30代前半から後半の紳士が、モデルのようにきれいな女性を助手席に乗せて、颯爽と石畳を駆け抜けるイメージが想起される。

これらがそのものの持つ世界観であり、イメージであり、前者は我々日本人にとって現実であり、後者は非現実である。

そのような世界観を持ったものを使用していると、より何でも無い現実が非現実となります。

70's シボレーの箱形オープンカーに乗りながら湘南の海沿いを走れば、そこは湘南ではなく、西海岸のサンタモニカになり、SUPREMEの服を来て、友人と街でスケートをしていると、渋谷がNYに変わります。

BROTURES Osaka
ブローチャーズ大阪

日本初となるピストバイク専門大型ショップが、大阪の南堀江にOPEN。 アメリカンファクトリーをテーマに設計された2Fには、オーダーバイクを作成するエリアや、カスタムを楽しむフロアとなる。 ”BIKE SHOWROOM”と名付けられた3Fには、厳選した世界のピストバイクを100台