東欧の戦争とピストバイク


ロシアによるウクライナ侵攻。
いつ終わるかもわからない侵略による命の危機と避難生活。
シェルターに身を潜め、戦闘機が飛び交い、住んでいた街にはミサイルが突き刺さる。
戦車が走り回り、逃げ惑う乗用車にも容赦無く銃撃を浴びせ、
支援と称して武器、兵器が投入され、PMCにより兵士までも供給される。
80年前に比べるとより効率的に戦争を行う技術やシステムが進化していたとしても
民間人、とりわけや老人や子どもにまで問わず向けられる銃口が意味するところは
旧大戦から人間という生物の頭の中は大した進化をしていない証明なのではないでしょうか。
https://article.yahoo.co.jp/de...
ネットを見てるだけで気が重くなるけど目を背けるのも違和感を覚える。
世界の遠くで起きている出来事ではなく、北海道の向こう側の隣国がロシア。
明日は我が身というのは言い過ぎかもしれないけど明日は何が起きるのかはわからない。
現代人として知らないといけない情報は積極的に集めるべきだと僕は考えています。
東欧で起きているこの戦争もピストバイクに無関係かと言われるとNOです。
自転車業界のピスト、BROTURES、特に僕は大きな影響を感じております。
というのも、
『RAKETA』(ラケタ、ロシア)
https://www.instagram.com/rake...
ここ数年でストリートのみならずロシアのトラックレースでもシェアを獲得し
独自のアルミ切削、加工技術は年々成長を遂げているブランドです。
Instagramでフォローされている方も多いのではないでしょうか。
『Bjorn』(ビジョーン、ロシア)
https://www.instagram.com/bjor...
何度かライザーハンドルが入荷し、超軽量のサドル、シートポストはかなり高価ですが
走るのが好きな人ほど本当に使って欲しいと思えるパーツでした。
今後、ステムや他ハンドルなどの展開も予定されていた期待のブランド。
取引のあったこの2社は経済制裁の影響で国外取引ができなくなり、
入荷未定、全てのオーダーがキャンセルとなってしまいました。
『HARMONY』(ハーモニー、ウクライナ)
https://www.instagram.com/harm...
軍需産業から派生したカーボン製造技術で自転車部品を生産しているブランド。
一時は個人輸入でも対応してくれたり、日本国内でもコアなピストファンはご存知かと。
ハーモニーは被災して存続が危ぶまれている現状。
日本国内で代理店が決まり、トラック用ホイールが流通し始めて、
これからストリートでもゴリゴリ系カスタムとかに使えそうだなと楽しみにしていました。
こちらは被災しておりブランドの存続=彼らの無事、というのが絶対条件です。
RAKETAのインスタグラム『raketacomponents』の3月7日の投稿。
https://www.instagram.com/p/CaxpTKVOPQg/
国内メーカーとウクライナメーカーへ向けたメッセージに大して
ハーモニーからコメントがありました。
I read this message under the sound of artillery shelling.
(私はこのメッセージを砲弾の音の下で読みました。)
Solidarity. I wish you a peaceful sky above your head and justice.
(団結。 私はあなたの頭と正義の上の平和な空を望みます)
この戦争が終わらない限り、僕の自転車についているお気に入りの部品、
ピスト沼にハマっている方々に使って欲しい素晴らしき東欧のパーツたちは
入荷どころか生産されることがありません。
ブランドがこのまま消滅なんてことも大いに考えられます。
国同士、人同士、さまざまな利害関係が、思惑が絡みあって、
嘘も本当も正しい顔してそこらじゅうに転がっているご時世、
日々是ピストバイク、日々是自転車で生活している僕らは何かできるのか。
そんなことを考えながら今日も自転車を組んでいます。
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