このスポークって何が良いのか

僕が毎週書いている手組みホイールブログの中にもちょくちょく登場する「SAPIM」という単語。

今日はそのSAPIMについてどうでもいい豆知識的なのも含め書いて見ようかと思います。


SAPIM ホイールに対して興味を持っている人には知っておいて頂きたいメーカー。 SAPIMはベルギーで設立された自転車スポーク・ニップルの製造メーカーです。 比較的新しいメーカーと思っている方も多いんではないでしょうか?

1900年前半からある、結構歴史あるメーカーでして、2018年で100周年とかだったかな?確かではないんですが。 スポークの種類もかなり豊富に存在しており、一般的な物、日本国内には出回ってない物、超高級な物など様々。

その中でもSAPIMの代名詞的存在のスポークがあります。 もっと言えばスポーク界で名実共にといったスポーク。 それが"CX-RAY"

今日の中身としてここにフォーカスを当てて書いていこうと思います。

まず、僕らが使っているスポークの材質は基本ステンレスです。これはCX-RAYも同じです。 そのステンレンスポークの中で扁平形状に加工を施すことでエアロ効果を発揮し、軽量かつかなりの強度を誇ったスポークがCX-RAYです。

CX-RAYは今や名だたる完組みホイール(HED./ZIPP/CORIMA等)にも採用されていたりと高価なホイールには基本スペックな感じとなっています。 手組みホイールを組む上でも選択できますが、一本あたりシルバー¥360-,ブラック¥500-と高価なスポークになって来ます。

上の簡単な説明に少し付け加えると、CX-RAYは他のスポークに比べても非常に軽量なモデルでありながら、耐久性が高いです。剛性だけでなく、柔軟性も高いステンレス素材を使っているため、衝撃に対しての耐性が強く、スポークにおいて大切な破断強度も高いです。

また、スポークはその形状や太さによって空気抵抗が変わるため、軽量化だけではなく自転車のスピードの上昇という点でも大きな影響を与えるパーツの一つとなってきます。 CX-RAYは空気抵抗という面でも高い評価を受けており、王道のスポークとして世界中のホイールに採用されているのだと思います。

ただ軽量ってとこをとるならば丸スポークでもCX-RAYに勝る物が存在します。 ですが、スポークテンションを高めていくとリムが硬い物の場合スポークが負けて伸びちゃう、もしくは切れちゃう場合があります。 ただ強度があるってところをとるならばそれはそれでCX-RAYに勝る物は多く存在します。

ですが、その強度を出すために重量はどうしても重くなってしまいます。 ただ軽い物並みに軽量ながら、ただ強度がある物並みに強いスポークとなって来た時場合の選択肢はCX-RAYになってくるのかなと僕は思ってますし、今の時代、各メーカーが出すアルミリムにしろカーボンリムにしろかなり硬く、強い物が増えてます。

そのリムに対して破断強度の高いCX-RAYでいくことでカッチリしたホイールが組めますし、更なる軽量化にも繋がるのでマイナス点はそんなに無いのかと思います。空気抵抗は毎度のことながら僕はそこまで考えたことないので重視してませんが、そこもこのスポークは良いとされているので良くなるんでしょうね。

もちろんそれより優れたスポークってのはありますし、使用する事だってできますが、価格もかなり高いし、入手性もよろしく無いのでぶっちゃけそこまでの物は要らない。と考えてます。

手組みホイールを組む場合、リムとハブにこだわる人は多くいます。 せっかくならスポークにまでこだわってみてはどうでしょう? 乗れるだけのホイールを作るなら確かにこのCX-RAYは不必要ですし、そこを強要する気もありません。 お客さんはCX-RAYで組もうかなと言って来ても、リムとの相性的に合わんだろうなとか僕が判断してプレーンにすることもあります。

CX-RAYについて書いてますが、万能かと言われるとそうじゃ無いですし、単にみんなにこれを使えば良いと言っているつもりでもないです。

純粋にスポークに対してもお客さん側から相談が来ると面白いなぁなんて思っているので、ホイールオーダーの際にスポークはなんでも良いですとは言わず、とことん突き詰めたホイールを完成させましょ。

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