チネリの"母"
トラックとロードを軸に自転車の歴史を作ってきたチネリ。
その中のシングルスピードの定番として鎮座するのがこのVigorelli(ヴィゴレッリ)です。
1939年、創設者のチネリ氏がイル・ロンバルディアで勝利した際に、花束を持ちミラノ郊外のヴィゴレッリというベロドロームでウィニングランを行ったことから名付けられた、チネリの想いが込められたモデル。
CINELLIxCHROMEのレーシングチームが主にクリテリウムで使用していたこのVigorelli。
レーシングモデルというと街乗りしづらそう。。とか感じるけどVigorelliに関しては別。
急カーブの多い街中をコースとするクリテリウムで安定したコーナリングを実現するために、フォークオフセットは45mmに設定。
通常のトラックバイクよりも安定、かつクリテリウムで求められるシャープなハンドリング特性を持たせています。
レースからシティライドまであらゆるシチュエーションにマッチすることから、副社長のファブリツィオ・アギト氏の言葉によるとチネリのシングルスピードバイクの「母」や「オリジン」という位置づけにあるといいます。
息の長いモデルでありますが、その時代ごとに求められる性能を満たすべく、都度アレンジが加えられていることも特徴的です。
今年のモデルはコロンバス社のThronというスチールを採用し、フォークはテーパード仕様のカーボンモノコック。
非常に贅沢な仕様となっています。
クリテリウムのために開発されたこのVigorelli。
レースはもちろんのこと、潔くライザーバーなどアーバンライドなパーツをアッセンブルしてスタイルを追求できる懐の深さを持つ優秀なフレームです。