
巷で流行のカーボンホイールをはじめとしたカーボンパーツの数々。
今回はそのマテリアルであるカーボンについて掘り下げてみます。
炭素繊維強化プラスチック
俗に言われるカーボンの正式名称です。
軽い・強度がある・しなやか、と褒め称えられているカーボンですが、実は2種類の製法があるのをご存知でしたか?
あまり知られていない事実ですが、カーボンパーツの中でも【ドライカーボン】と【ウェットカーボン】という、製法の違いがあるのです。
そもそもカーボンの製法について。

上のようなカーボン成形用のカーボン繊維を、エキポシ樹脂で固めていき、理想の形に作り出す。
型にこのシートを重ね、エキポシ樹脂を塗って放置。
硬化した上からまた同じ作業を繰り返し、カーボン繊維と樹脂を幾重にも幾重にも重ねて成形されているのです。
ちなみに3K、12KなどのK数はこの編みこみの量の表記です。
数が大きいほど編みこみの目が細かくなっていくのですが、その分重量も重くなってしまう。
強度と重量を絶妙な配分で各メーカーが製作しているので、一概にどちらがいいとは限りません。
アルミやクロモリなどはコンピューターでプログラミングされた機械で自動で削られていきますが、カーボンはまだまだ手作業が残る工程が多くあります。
そのためかかるコストも半端ではなく、カーボンパーツが一般的に高いと言われる理由です。
【ドライカーボン】

上の写真はHONDA RC212Vというレーシングオートバイのパーツ(クラッチ)カットですが、HONDA HRCと書かれたカバーがカーボン製です。
見て分かる通り、1mmあるかないかという薄さ。
ドライカーボンはその名の通り、最終的にオートクレープという加圧窯で熱を与えながら圧縮していき仕上げていきます。
圧縮するので同じ体積でも強度が出せるので、非常に軽いパーツが設計できます。
豆知識ですが、この製法で理論上カーボンの最高強度を出せれば宇宙エレベーターが作れるそうです。今のところ他の素材では根本が持たないとのこと。
そんなドライ製法でつくられているパーツと言えば、ピストではフレーム。
DOSNOVENTA TOKYO FRAMESET ¥399,000
【ウェットカーボン】
一般的に販売される多くのカーボンパーツがこの製法。
ドライと違ってオートクレープ工程がはぶかれ、そのままの状態で製品化されるのがウェットカーボンです。
ドライカーボンと違い工程が少ないので、大量生産向きでプライスもドライカーボンに比べては安価につくれるのが特徴。
といっても違う素材でカーボンと同じ耐久性を持たせようとすると、カーボンのその軽さには到底勝てません。
ピストのパーツではいろいろとカーボン製パーツはありますが、代表的なのはホイール。

BROTURES Original SHRED Carbon Wheel
Front ¥ 52,500
Rear ¥54,600
Set ¥99,750
BLB NOTORIOUS 03 Front ¥ 88,200
BLB NOTORIOUS 03 Rear ¥ 89,250
BLB NOTORIOUS 05 Front ¥99,750
BLB NOTORIOUS 05 Rear ¥105,000
カーボン柄むき出しのこのホイール達。
自分のマシンに投入するだけで、その絶大なインパクトが他を圧倒すること間違いなし。
良さは外観にとどまることなく、スポークを廃したその形状で前からの風の影響を受けづらく、逆にエアロダイナミクス効果によってより加速ができるほど。
軽さももちろん、アルミのホイールと比べてみると200gも300gも軽くできているので、マシン全体の軽量化にも貢献。
ピストのなかでフレームの次に大きいホイールだからこそ、そのパーツを変えた時の激変さには驚きます。




BROTURESオリジナルカスタムでも数々のマシンにカスタムしていますが、やっぱりお客様の反響は絶大。
原宿でのグループライドなんてカーボンホイールだらけで、標準装備しつつあるカーボンホイール。
カーボンの良さと、各モデルに標準装備されたカスタム完成車が載っているこんなページもあります。
CARBON COLLECTION
これから梅雨が空けて夏が到来。街をピストで気持よく走り回れる季節がやってきます。
ボーナスもそろそろの事ですし、カーボンホイールを自分のご褒美に一本。いかがでしょうか?
KO1