BROTURESがピストバイクのメンテナンスを無料で行っている理由

ピストバイクといい関係で付き合って行くためには定期的なメンテナンスが必要です。ピストバイクは他の自転車に比べたら故障のリスクは少ないし、僕らもそれを売りにしてるんだけど。「壊れにくいからメンテナンスしなくてもいい」って事じゃないのですよ。

僕らはピストバイクの楽しさを世に広めることと同じ熱量で、お客さんのバイクをメンテナンスし末永く使ってもらえるように取り組んでます。

その一つに「BROTURESはメンテナンス無料」を続けています。BROTURESでご納車させてもらったピストバイクは基本メンテナンスを無料で行っています。これは創業以来ずっと続けていることなのだけど、案外伝わってないので今日は改めて「メンテナンスは大事!」ってことと、「気軽にいらっしゃい!」ってことをお伝えしようと思います。

 

メンテナンスとは

そもそもメンテナンスとは、点検、保守、整備のことを指します。つまり故障の原因となる要素を早期に発見し取り除いてあげること。所謂「お手入れ」です。

混同しがちですが「修理」は故障・破損・劣化・不具合などが生じた場合、それを本来の状態に直すことを指します。

人のカラダに例えたら、メンテナンスは歯磨き、修理は虫歯治療です。歯磨きをサボると虫歯になる。虫歯になったら痛いから歯医者に行く。すごくシンプル。毎日ご飯を美味しく食べれた方が良いに決まってるでしょ?

なぜメンテナンスが必要なのか

ピストバイクもそれと同じ。定期的なメンテナンスをやっていれば、パーツの劣化や緩みを発見でき、健康な状態を保てます。そのまま放置してると予期せぬ故障や、それがもとになって事故したり、怪我したり。

メンテナンスをすることで故障のリスクは確実に減らせるし、日々快適に、そして安全に使ってもらえる。何よりメンテナンスの行き届いた自転車は気持ちがいい!乗る人と自転車がより良い関係になるためには必要なことなのです。

BROTURESが基本メンテナンスを無料で行っているのは、もちろん故障して欲しくないっていうのもあるけど、ピストバイクを最高の状態で乗って欲しい!最大限楽しんで欲しい!って気持ちが強いからです。

 

では実際に基本メンテナンスどんなことをしているのかご紹介します。大きく分けて点検と整備・調整です。

 

外観の点検

しっかり観察することがメンテの一歩目です。自転車がキレイな状態であるに越したことはないけど、重要なのはパーツの消耗や劣化、破損がないか?パーツの状態とその取付が正常か?ということです。例えばタイヤのすり減りやひび割れ、ブレーキシューの消耗具合、ブレーキワイヤーの破断、チェーンやボルト、ナットに過度なサビはないか?などなど。以前と変化した場所はないか?自転車の変化を早めに発見することが大切です。

動作の点検

端的に書くと、「正しく走り、正しく曲がり、正しく止まる」かどうか?を点検します。店頭の場合はお客さんからヒアリングしたり、メカニックが試走をすることもあります。案外、乗る人が気付いてない不調があったりするので、実際に動かすことでパーツの緩みや調整が必要な箇所を見つけます。

メンテナンスで大切なのは、なにより点検です。僕らみたいな一応プロのメカニックが状態を見極めることに価値があります。その後に整備や調整といった「お手入れ」を行います。

整備・調整・清掃

外観と動作の点検で見つかった不調や不安なところに対して手を加えていきます。よく行う項目を抜き出してみます。

1.エアチェック

タイヤの空気入れは基本の基。最も頻度の高いメンテナンスです。乗る人の好みも加味しつつ。タイヤ、リムに対する適正な空気圧になるように空気を充填します。

2.チェーンテンションの調整

特に乗り始めはチェーンが伸びたような状態になりやすいので、適正なテンションに再調整します。こちらも乗る人の好みを加味しつつって感じです。

3.チェーンの清掃・注油

基本メンテナンスの範囲内で軽めの清掃と注油を行います。ガッツリ汚れている方にはオプションでチェーン洗浄のメニューもご提案します。

4.ブレーキ調整

ブレーキ調整の内容はワイヤーの伸び取りだったり、パッドの当たり調整だったり、パッドやリムブレーキ面の清掃だったり、注油だったり。点検の結果から最適な方法で整備していきます。なかなか自宅ではやり切られない作業かなと思います。

 

5.その他で気になる箇所の調整

例えばホイール、ハンドル、サドルのセンター出しやヘッドセットの調整。その他に点検の段階で必要と判断した箇所は調整していきます。サドルやハンドルなどのポジション(位置)調整も基本のメンテナンスの範囲で行います。お尻が痛いとか腕が疲れやすいとか、ざっくばらんに相談してください。案外ポジション調整で改善されたりしますので。

6.フレ取り(軽度)

軽度な状態であれば基本メンテナンスの範囲でホイールの振れ取りも行います。特に初回メンテナンスの時は少し念入りにスポークのテンションを点検し、必要であれば手を入れます。重度のフレが出ている場合や、より高い精度を求める方にはオプションのメニューをご提案します。

7.トルク管理

自転車を分解せずにチェックできる全てのボルトとナットを点検します。その時にグリス切れを起こしていそうであれば塗り直したりします。

8.拭き上げ

時間の許す範囲で、自転車の拭き上げを行います。整備調整作業が清掃とセットになっているので、最後にまとめてじゃなくて、清掃しつつ調整も行うって感じです。最後に時間が余ったらその分やることもあるので、よく整備されている自転車ほどよりキレイになります。

と、ここまでが基本メンテナンスです。

所用時間や頻度について

所要時間はおおよそ15~30分です。飛び込みで来店してもらっても大丈夫ですし、時間をご指定いただいても構いません。事前連絡をもらっているお客さんを優先させてもらってます。

メンテナンスのご予約はLINEでもお電話でも可。「定期メンテナンスの予約」とお伝えください。

基本は月に1回くらい僕らに任せてもらうのが理想だけど、そんな頻繁に来れない方も多いと思うので、これを見ながらできる範囲でセルフでやりつつ、3ヶ月とか半年に1回でもいいので点検に出して欲しいなと思います。繰り返しになりますがメンテナンスで大事なのは何よりしっかりとした「点検」とその「頻度」ですので。

工賃について

長々とご紹介した「基本メンテナンス」はBROTURESで組み上げた自転車であれば無料で行っております。チラッと触れましたがその他に工賃の発生する整備作業もあります。ざっくり申し上げると自転車の状態からパーツの取り外しを伴う作業になると工賃が発生します。冒頭でお伝えした「修理」になると工賃をいただいています。

ケースに応じて100項目くらい工賃の設定があるのですが、代表的なピストのパンク修理(チューブ交換)の場合、「チューブ代 ¥1,000くらい + 工賃¥1,100」をいただいてます。

つぶやき

もちろん「定期メンテナンス」のつもりでお店に来たけど「修理」になるケースもあります。自転車の状態を見て、いきなり最も高額な工賃設定をしているオーバーホールをお勧めしなきゃいけない場面もありました。やはり長期間メンテナンスを行っていない自転車だと基本メンテナンスの範囲で賄えないこともあるので。

でも、そのような場合は必ず事前にご説明し、ご納得いただいた上で作業しますのでご安心を。ちょっと脱線しますが、最近同じ乗り物業界で不正がいろいろニュースになってて、畑は違うけどなんかモヤモヤしてます。なんでそうなるんだろうなー?って。

僕らはピストバイクを最高の状態で乗って欲しい!最大限楽しんで欲しい!」って気持ちなんで。

ぶっちゃけ言うと修理とか工賃じゃ儲かんないんすよ。笑

それよりもお客さんのピストがちょっとでも調子良くなって、楽しくなって「なんかカスタムしてみよっかなー」とか「友達に勧めてみよっかなー」とか、そう思ってくれた方がいいんすよね。会社にもカルチャーにも。だから誠実に対等に。って感じでやってるつもりです。

最後に話逸れちゃましたけど、メンテナンスは「定期的にしっかり点検をすることが大事」BROTURESでは「基本的なことは無料でやってくれる」それは「ピスト仲間を増やしたいから」ってことだけ覚えておいてもらえたら。

気になることは、お気軽に、ざっくばらんにご相談ください。

Junki

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