載せ替えは究極のバイクカスタム。735TRから次のフレームへ。

こんにちは、レンです。
3月、4月はピストバイクにとって一番乗って気持ちいい季節だと思う。
実際この時期になるとカスタムやメンテナンスを多く依頼いただきます。
ホイールを変えてさらにスムーズな転がりを感じたり、クランクカスタムでより力の伝達を上げてさらにスピードを求めたり。
その最たるカスタムが"フレームの載せ替え"だと僕は思う。
今までやってきたカスタムで色んな乗り心地を楽しみ、ついにはフレームによる乗り心地の違いを感じてみる。
究極のバイクカスタムですね。
少し前にBROTURES OSAKAに入荷したあのフレームを覚えていますか?
CINELLI VIGORELLI frame set ¥206,800-intax
そう、CINELLIから来たVIGORELLIのニューカラーです。
メタリックブルーの濃淡をグラデーションで表現し、ホワイトを基調としたVIGORELLIらしいデザインワーク。
CINELLIらしいインパクトのあるフレームデザインとなっています。
フレームには名門 COLUMBUS製 AIR PLANE(7005 AL) を採用し、UCI (国際自転車競技連合) 認定も取得した正に本格レーシング仕様のモデルとなります。
最大の特徴は過去のVIGORELLIシリーズの3作を販売終了した上で新たに一つのモデルとして誕生させたCINELLIのフレームに対する思い。
・VIGORELLI ALU のような機敏でレスポンスの良いジオメトリー
・VIGORELLI STEEL と同じく45度のフォークオフセットでコーナリングがし易い
・VIGORELLI SHARK を彷彿とさせるエアロ形状のフレーム
『VIGORELLI の集大成』とも言えるフレームなわけです。
そんな最高のニューフレームへの乗せ替えを先日オーダーいただきました。
5年以上乗られたLEADER 735TRから今回、心機一転でフレームの載せ替えをさせて頂きました。
その姿がこちらになります。
ホワイトの735TRからブルーのVIGORELLIへ。
同じパーツ構成なのに、フレーム一つでここまで雰囲気が変わるのか。
735TRの段階で全てのカスタムがされており、シートポストも両フレームともに専用シートポストが付属するため、そのままの載せ替えが出来ました。
この方は元々、VIGORELLI SHARKへの憧れがあったそうで。
でもその当時は735TRに乗り出してまだ間もなかったらしく、購入を諦めたとのこと。
そこから時が流れ、最新のVIGORELLIのカラーを見た時に当時の想いがグッと込み上げてきたのだとか。
735TRからVIGORELLIへとフレームが変わったことで乗り味はどう変わるのか。
少し専門的な話をしてみます。
大きく変わるのはやはり設計(ジオメトリー)ですよね。
735TRが全体的に角度が立った設計で、前のめりな乗り方をするフレーム設計に対して、VIGORELLIはヘッド角もシート角も少し寝ており、フォークもそれに合わせて前に角度をつけた設計になっています。
それにより何が大きく変わるかというと、走行性が直線向けなのか旋回と得意にするのかが分かる。
結論LEADERの方が直線的な走りに向いており、VIGORELLIはよりハンドリングを要求する乗り方に適している。
それは、VIGORELLIにクリテリウム的レース思考が組み込まれた設計だから。
上で話したように、VIGORELLI STEELから継承された45mmオフセットフォークを採用したおかげで、今まで以上にストリートでのクイックな反応に適応できる設計へと進化しました。
なので、クリテリウムはもちろんですが、街中で曲がったりするためのレスポンスがVIGORELLIの方が上となります。
その上でシートポスト及びシートチューブがクランク位置より後ろに下がる設計になっていることで、腰を据えてコーナーを攻めることができるようになります。
これもクリテリウムのように高速でカービングするために考えられた設計になっており、ぶれないカーブを可能としています。
なので、LEADER 735TRからVIGORELLIに乗り換えて一番に違いを感じるのはカービング時のハンドリングのしやすさだと思います。
ここからは使っているパーツのお話。
カスタムパーツにはブルーのアイテムを多く使用していたこともあり、こんなにビタッとカスタムがハマるフレームはこれしかないないじゃないということで今回載せ替えすることになりました。
前後のホイールはBROTURESオリジナルのSHRED60を組み替えたものになっており、ハブにはPHILWOODのPRO TRACKを使用しています。
PHILWOODのブルーは鮮やかなアルマイトなので、このフレームにピッタリ。
PRO TRACKの名の通り、競技レベルまで回転性能を上げ、さらにシャフトやボルトの素材をチタンやアルミに変えることで通常モデルよりもかなり軽量となっています。
MICHEのPISTARD 2.0クランクに使用しているOBBもPHILWOODのブルーで統一されています。
まるでこのフレームに乗ることを想定していたかのようなカラーチョイスですよね。
見事にマッチしております。
ヘッドパーツにはCHRIS KINGのDROPSET 2を使用。カラーはレッド。
これまたCINELLIのロゴともリンクした絶妙な差し色になっていて、バチッと合ってくれています。
ヘッドパーツのカスタムは乗って感じる良さは少ないが、10年以上の時を経ても変わらずに回り続けてくれる安心感を得ることができるので、ぜひカスタムして頂きたい部分です。
全てがこのフレームにリンクした最高のカスタムとなっています。

BROTURES OSAKA
Ren