最初のカスタム、何から変える?「違い」を知れば、ピストはもっと面白くなる。
今日は、ピストバイクの醍醐味の一つ「カスタム」について。
個人的には19歳の時、人と被らない自転車を探して行き着いたのがピストバイクでした。
なんなら固定ギアの存在も知らず、最初はフリーギアで乗っていましたし、当時は「カスタム」という言葉自体よく理解しておらず、完成車の状態で半年ぐらいは乗ったように記憶しています。
その後、ローカルの先輩方に固定ギアの乗り方を教えてもらい、複数人で集まってライドするようになると、そこでいろんなカスタムバイクを目の当たりにするわけです。
そんな僕が、最初に自分でカスタムしたのがハンドルでした。
25.4mmのブルホーンバーにCINELLIの真っ赤なバーテープを巻いて、意気揚々と走っていたら、先輩から一言。

「お前のハンドル、紅生姜みてえだな。」
そう言われたら、もうそれにしか見えないから不思議です(笑)
今思えば、こんなエピソードも含めて、あれこれ試していた時間そのものがカスタムの原体験だったんだと思います。
気になったら、まず変えてみる。
そうやってどんどん自分の「好き」を見つけたり、更新していくことが、ピストバイクを「いじる」面白さなのかなと思います。
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さて、気づけば8月。
この春に新しいピストバイクを手に入れた方も、すでに4〜5ヶ月ほど乗っていることになります。
ピストバイクという乗り物独自の「動き」や「操作」にも、まずまず慣れてきた頃ではないでしょうか。
なんなら、すでにちょっとした「悩み」や「飽き」を抱え始めた人がいても、まったくおかしくありません。
「悩み」は放置すると、乗らなくなる原因に成長します。
そして、刺激のないピストバイクなんてもはやピストではありませんから、「飽き」はより深刻な問題と言えるでしょう。
すでに14年以上ピストバイクに乗っている身として、最近ピストバイクを買ったよ、という人に必ず覚えておいてほしいことが2つあります。
「悩みは解消するためにある。飽きたら変えろ。」
です。
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1. 悩みは最高のスパイス
数ヶ月も乗っていれば、最初はただ楽しかったピストにも、少しずつ欲が出てきます。
例えば、「目的地までもっと速く着きたい」とか、「本格的にスキッドをマスターしたい」とか。
そんな、幾つになっても顔を出す少年のような冒険心に応えてくれるのが、「コグ」のカスタムです。
仕組みはそんなに難しくありません。
ペダル側の歯車「チェーンリング」の歯数を、リアホイール側の歯車「コグ」の歯数で割った数字を「ギア比」と呼びます。
ギア比はつまりリアホイールの回転数のことで、例えばギア比3.0なら、クランクを1回転させるとリアホイールが3回転する、ということです。
細かいことは一旦置いておいて、最初はこれだけ覚えておけばOK。
軽くしたい=今より大きいコグ。
重くしたい=今より小さいコグ。
このギア比について詳しく知りたい方は、より深く解説したこちらのブログもぜひ。
そして、この「自分に合ったギア比」を探して遊ぶファーストカスタムに特におすすめなのがこちら。

By BROTURES TRACK COG ¥7,150-
サビに強いオールステンレス製。
大胆な肉抜き加工によって軽量化。
さらに15T〜22Tまでという驚異の8サイズ展開。
「今よりちょっと軽く」も、「もっとガッツリ踏みたい」も選べるので、トリックから街乗り、本格的なトレーニング仕様まで、目指す走り方に合わせてギア比を選べます。
例えば、今16Tを使っているなら、次は17Tを試してみる。
たった1Tの違いでも、実際に乗ればその変化は明確です。
7,150円でコグをカスタムして、いつもの道を走ってみる。
「こっちの方が好きだな。」
「思っていたより軽いな。」
変えて、乗って、違いを知る。
パーツの数が少ないピストバイクだからこそ、一つのパーツが走りに与える影響は大きい。
その変化を最も分かりやすく体感できるパーツの一つが、コグです。
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2. 飽きたらここを変えろ
前述の通り、「飽き」は「悩み」より深刻な問題です。
悩みは解決するためにあるし、基本的には「どうにかしたい」と思うもの。
対して、人は一度「飽きてしまう」と、なかなか元のように興味を取り戻すことができません。
せっかく手に入れたホビーが飽きられ、ガレージや棚の奥で埃をかぶっている姿は、きっと誰でもイメージできる身近な光景ではないでしょうか。
自分の中に少しでも「飽き」の気配を感じたら、どこでもいいので、とにかくカスタムしましょう。
気分転換にちょうどいい、最も気軽にカスタムできるパーツなら、まずはグリップ。

概ね1,000円台〜5,000円台で交換でき、色を変えてみたり、グリップからバーテープにしてみたり。
新品に交換することでベタつきを解消しながら、新しい握り心地を体験する。
そうやって少しずつ自分の中に「違い」の経験を蓄積していくのも、カスタムの楽しさです。
そして、グリップの次はハンドル。
「グリップの次も同じ場所かよ」と思われるかもしれませんが、それが狙いです。
飽きてきた時のカスタムで大事なのは、
「見た目を変えること」と「乗り味を変えること」。
この二つ。
ただし後者の「乗り味を変えること」は、長年乗って蓄積した感覚がないと、なかなか比較するのが難しいのも正直なところです。
「軽い」「重い」「硬い」「柔らかい」。
こうした感覚も、「何と比較して」という基準がなければ、判断軸としてはなかなか機能しません。
だったら、難しいことは分からなくてもいい。まずは見た目から変えてみる。
これがファーストカスタムでは、とても重要。
特にハンドルは、走っている最中でもほとんど常に視界に入っているパーツ。
交換した瞬間から見た目の変化を感じられるうえ、上半身のポジションが変化することで、操作性や車体への力の加え方にも大きく影響します。
視界が変わる。
乗った感覚も変わる。
ファーストカスタムには、うってつけです。
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ハンドル一本で、ピストはここまで変わる。

1. By BROTURES WIDE LOW RISER ¥7,700-
ハンドルのファーストカスタムにまずおすすめしたいのが、WIDE LOW RISER。

例えばLEADER 721TR完成車標準のハンドルと比較すると、10cm以上ワイドになる680mm幅のライザーバーです。
ライザーバーは、その名の通り中央からグリップ部分に向かって立ち上がりのある形状が特徴。
もともとMTB(マウンテンバイク)で、特にダウンヒルのような激しい下りで使われてきたハンドルです。急斜面や荒れた路面でも車体をしっかりコントロールできるよう、幅を広く取り、力を加えやすい設計になっています。
この特性は、ピストバイクに取り入れても大きなメリットになります。
純正の短いハンドルからワイドなライザーバーへ交換することで、旋回時や荒れた路面での操作がしやすくなり、車体を操る感覚は大きく変化します。
さらに、スキッドやフロントアップ、バニーホップなど、ピストバイクならではのトリックに挑戦したい人にもおすすめです。

そして、By BROTURES WIDE LOW RISERの幅は680mm。
この長さを短いと感じるか、長いと感じるかは人それぞれなので、一番確実かつ面白いのは、まずは680mmで使ってみて、後からカットするというやりかた。
市販のパイプカッターで自分で切断するもよし、採寸やバリ取りなどが不安な方はBROTURESへ持ってきていただければ、工賃500円〜で承りますのでお気軽にお申し付けください。
より直線的でスタイリッシュな印象にしたい。
純正仕様から一段アップグレードしたい。
そろそろトリックにも挑戦してみたい。
そんな方にぜひ!

2. DEDA ELEMENTI CRONONERO ¥10,230-
二つ目におすすめするのは、先ほどとは打って変わってコンパクトな形状の「ブルホーンバー」。
初心者から玄人ライダーまで、多くのライダーに支持され続ける永遠のスタンダードです。
「まだピストバイクに乗ったことはないけど、もし乗るならこのハンドルを使ってみたい。」そんなお客様の来店もとっても多いのですが、それほどまでに、詳しい知識がなくてもシンプルに脳へ直接「かっこいい」と訴えかけるだけのインパクトが、ブルホーンには確かにある。
前方へ突き出した形状が、雄牛の角=Bullhornに似ていることが名前の由来であることは言わずもがな、ドロップハンドルと同様に幅400mm前後のものが多く、先ほどのWIDE LOW RISERや、完成車純正に多い500mm前後のフラットバーと比較しても、かなりタイトでコンパクトなシルエットになります。

手前の横一直線の部分を握れば比較的リラックスしたポジション。
先端に近い部分を握れば前傾姿勢が強くなり、巡航・加速モードへ。
握る場所によって姿勢を変えられるのも、ブルホーンの面白いところです。
そして何より、見た目が一気に変わる。
ワイドなライザーバーとは真逆の方向ですが、「同じ車体なのに、ハンドルだけでここまで変わるのか」というファーストカスタムならではの感動を味わいやすいパーツです。
ビジュアルを激変させたい。
より攻めた走りにも挑戦してみたい。
そんな方におすすめです。
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カスタムすると、次に変えたい場所が見えてくる。
最初から、カスタムの正解を知っている必要なんてありません。
僕なんか、最初のカスタムは「紅生姜」です。
ピストバイクに乗り始めて14年経った今も、カスタムして、乗ってみて初めて分かることがたくさんあります。
ハンドルを変えたら、次はステムが気になる。
コグを変えてギア比の違いが分かれば、今度はクランクやホイールにも興味が湧いてくる。
ひとつ変えて、違いを知る。
そうやって「好き」と「好きじゃない」を積み重ねていく。
気がつけば、最初はお店で完成した状態を買った一台が、誰とも違う「自分の一台」になっている。
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まずは、一つ変えてみる。
コグ一枚。ハンドル一本。
まずは一つ変えて、いつもの道を走ってみてください。
「こっちの方が好き」が一つ見つかれば、それで十分。
それが次のカスタムを選ぶ、自分だけの基準になります。
悩みは解消するためにある。飽きたら変えろ。
せっかく手に入れたピストバイク。
まだまだ、これから、どんどん遊び尽くしましょう。
ミヤ
BROTURES KICHIJOJI
Miya