DOSNOVENTA BARCELONAをフルスペックで組んでみた

これは少し前のこと。
ドスノベンタの話ではないけど、スタッフのANGELINOを乗って思ったこと。

「クロモリめっちゃ楽しい」

高級な素材としてカーボンもあるけど、自転車の素材は大きく分けてアルミとクロモリ(鉄)の2種類。入社当初はLEADERのクロモリバイクに乗ってたけど、最近は専らKAGEROや735TRなどのアルミフレームに乗り慣れていたので、クロモリ独特の乗り心地は新鮮だった。久しぶりの感覚。

何が良いって、粘り。独特な加速感。言葉にするのは難しい。

アルミフレームは立ち上がりの速さ、トップスピードに到達するまでの早さに長けてるけど、正直36歳にもなったからそのポテンシャルを活かしきれないなー、、と悩んでいたのもある。

走った場所も青山〜渋谷と高低差はかなりあり、決して優しいルートでは無いものの、改めて鉄フレームが長い自転車の歴史上で愛されている所以を肌で感じることになりました。久々にクロモリバイクを組んで、車に積んで、富士五湖あたりをゆるーく流したいなと最近は夢抱いちゃってたり。

そして本日ご紹介するのは、BROTURESの鉄フレームで頂点に君臨するDOSNOVENTA BARCELONA。彼らの本拠地である街の名前を冠した一本。

パイプにはCOLUMBUSのSPIRITを採用。COLUMBUSは創業100年ちょっと。すごい。
二オビウムというレアメタルを配合している為、非常に高度の高い素材というのがSPIRITの特徴。意味分からなくても字面でグッときますよね。
皆がよく言う「剛性に優れている」という話の解釈は様々ありますが、このSPIRIT、素材自体の強度は数あるパイプの中でもトップクラス。それが故に限界まで薄いパイプ作りが可能となる為、非常に軽いフレームが仕上がる。と言うことです。
正直に話してしまうと、フレーム自体に強度がある訳ではありません。放ったり、雨ざらしにしたり、飛んだり跳ねたり。そんなことをするフレームではありません。限界まで軽く仕上げた、しなりのある鉄パイプだからこそ実現する素晴らしい走り。これを提供してくれる1本と解釈してくれたら正しいかと思います。

それではフルスペックに組んだ一台の中でもポイントを3つに絞ってご紹介。



まずは「ハブ」

雑に言ってしまえば、もう説明不要でしょう。
でもちゃんと話すなら、個人的にPHILWOODへ抱いている信頼と愛情を語っておきましょう。
まず生まれはカリフォルニア。メイドインカリフォルニア。その時点で好き。
彼らはBROTURES原宿にも何度か足を運んでくれたし、その昔こちらからもファクトリーへ出向いてみたり。なんやかんや付き合いが長いです。
そんな彼らが信条としているのは「一生涯壊れない」
そんな事あるんだ。と入社当時は内心思ってましたが、思えばファーストPHILWOODはもう使って8?9年目くらい。たいしたメンテナンスをしなくてもしっかり回るし、ダメージもほぼ無いです。特に購入後1,2年経てからの回転性能は凄まじかった。ベアリングのボールにも当たりが出て、グリスもしっかり馴染み、育ちきったPHILWOODは最高。
そして鏡面仕上げのポリッシュは他のブランドで比較にならないくらいの綺麗さ。手磨きも合わせると全部で3つくらいの工程を踏み、世に送り出されるPHILWOODのポリッシュアイテム。写真には撮ったけど、正直伝えきれません。その目で、ぜひお店まで見に来て下さい。PHILWOODの話はこれくらいにしておこう。笑


次に「タイヤ」

このパーツは自転車の中でも唯一地面に触れる大事なパーツ。ルックスも左右される部分ではありますが、BARCELONAやPHILWOODの特異な乗り心地をしっかり体験してもらうには、個人的にこのタイヤがベスト。
TUFOのCALIBRA PLUSはよーく見ると独特なトレッドパターンを用いています。センターはスリック、そのサイドをヤスリ目で配している。これが直進時のスムースさを引き出し、コーナリングの安定性能、グリップ力を発揮してくれます。特にBARCELONAのようなしなやかな乗り心地、PHILWOODの滑らかな乗り心地を助長してくれるのが、このセンターラインのスリック部。個人的な感想ですが、アスファルトとの摩耗をほぼほぼ感じず、何も凹凸のない地面を走ってるかの如くストレスフリー。

最後に「クランク」

これはDOSNOVENTAがエンドース契約していたことで、BROTURESのお客様は知った人が多いはず。彼らのバイク、足元にはいつもROTORでしたね。
正直な話、このVEGASTは廉価版です。上位モデルとしてALDHUというアイテムも存在しますが、今ではなかなか手に入れることも難しくなってしまいましたね。
せっかくならALDHUを使いたい。ここまでのスペックだったらそう思うかもしれませんが、ALDHUのアーム部分はカッチカチの7055番アルミ。ガンガンいこうぜ!です。でもこのBARCELONAはそうじゃない。7000番のアルミと6000番のアルミで大きく違う部分は強度です。よって6000番の方がしなやかさがあり、力のロスは多少あるものの、自然にペダルの力を後輪に伝えてくれます。これは、この自転車のコンセプトがガンガンいこうぜ!じゃないから言っているだけで、ALDHUを否定している訳ではありません。例えばKAGEROにALDHUとか、クイックネスで楽しいし。ようはコンセプトによって使い分けるのもアリでしょう。ということです。

だらだらと長くなってしまいましたが、今回はこの3点に絞ってご紹介しました。
スムースさを生みだす「ハブ」、路面を転がる上で、ストレスを極限まで解消した「タイヤ」、自転車へ動力を伝えるオペレーター「クランク」。これはどれもフレームの良さを引き出すためにセレクトしたアイテムです。一番の主役はBARCELONA。

今回の一台はBROTURES原宿にて展示中なので、実車を見て頂くことも可能です。
是非ご来店の際はご覧くださいませ。

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