TUTTOはCINELLIの中で最も新しいフレームです。 これまでのピストバイクってカテゴリの枠には大きく当てはまらないフレームだけに、皆さんどう組んだら良いのか持て余している印象を受けます。 イメージで言うと、伊坂幸太郎の"砂漠"みたいな？"いまさら翼といわれても"とか？ これまで学校とかの規則で縛られてたのに、いきなり自由にしていいよ！って言われて戸惑っちゃう感じ。 なのでTUTTOのアイデンティティーを活かしつつ、カッコいいバイクを目指して1台組んで見ました！

CINELLI TUTTO FRAMESET ¥90,000(+tax) たしかにピストバイクってカスタムは自由だけど、採用されてる規格やラインナップは他に自転車よりも制約が多い。 その中でどう個性を表現するかってのが面白いところでもあるんだけど。 でもこのTUTTOではその制約に縛られないところが多い。 わかりやすいところで言えばタイヤのサイズとか。

RITCHEY WCS ALPINE JB 30c ¥6,000(+tax) 設計上35cの太さまで入るけど今回は中間くらいの30c。 ぶっちゃけこのタイヤが使いたかったからTUTTOを選んだと言っても過言じゃない。 このALPLINE JBはRITCHEYがMTBとロードタイヤ開発で培ったノウハウを投入した新型タイヤ。 ユニークなトレッドパターンのこのタイヤはロードとグラベル兼用の万能選手です。 ブロックタイヤのようなノブではなく、一般的なロードタイヤの用にトレッドに窪みを設けることで、ダートライド時のグリップ力を確保する独自の設計が私、気になります。 ピストでカンチやVブレーキを使うことはあまりないけど、もし使えるなら僕は絶対PAUL。 今はなきMAFACのブレーキをベースにアップデートしたモデルがこのNEO RETRO。 性能は言わずもがな、メンテナンス性にも優れ、なによりアルマイトと削り出しが超美しい。最高。

PAUL NEO RETRO CANTI BRAKE ¥14,980(+tax) それにTUTTOはブレーキケーブルがフレームの中を通るインターナル仕様。 やっぱり収まりが良きです。

細部を見て気づいた方もいるかもですが、今回はRITCHEY縛りでパーツセレクトしてみました。 理由はただ僕が好きだから。でもピストじゃあんま人気ないのよね。 デザインもカッコいいし性能も良いし割と文句ないと思うんだけどなぁ。 DEDAとかTHOMSONとかみんなが使ってるのとちょっと違うやつ欲しいなって方はオススメですよ。まじで。

コンセプトはTUTTOをできるだけ表現する。 街乗りでクイックで気持ちの良い加速が楽しめて、ちょっとしたグラベルを見つけたら突っ込んでいけるような冒険心がくすぐられるバイク。 舗装路を走行している際はピストバイクのように走り、オフロードもアドベンチャーできるマルチな1台に仕上がったと思います。 このフレームは名前のTUTTO(全て)の意味する、あらゆるライフスタイルにフィットする懐の深いバイクです。 今回はドロップハンドルで走りに重点を置きましたが、ライザーバーでカゴやラックを付けたっていい。 もっとグラベルっぽく組んであえて固定ギアで悪路を走るのも楽しそう。 正直これはもうピストかって言われると、たぶん違う。 でもそんなカテゴライズは意味がないと思うし、ナンセンスです。 機能性だけを求めてもつまらないし、デザインだけを求めても現実的じゃない。 その双方の折り合いがつく場所がきっとあるはずです。 パッと見てカッコいいと思う自転車ってその調和が取れたところに美しさを感じるのかもしれません。 いきなりそんな着地点を目指すのはとても難しいですが、その道中も楽しいのが自転車です。 いつでもご相談に乗るので一緒に悩んで一緒に探しましょ。 toshi

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