SKREAMを設計から深掘り。

こんにちは、レンです。

今日のブログはタイトルにもあります通り"SKREAM"というブランドについて。
つい最近取り扱いを始めさせていただいた香港発の新進気鋭ブランドSKREAM。
始まりは2013年ということでSNSでは既にみんなもよく見ていると思います。

アジア圏での認知度が高く、ライディングからトリックやトラクロまで幅広く対応したモデル展開が大きな特徴。
でも、正直まだそんなに周りに乗っている人も多くなく、実際の乗り心地や用途によるモデル選択がわからない人も多いと思う。

ですので、僕らなりにさらにSKREAMというブランドを深掘りしていこうと思います。
これを見れば他のブランドと何が違うのかみんなもより詳しくわかると思います。
今回はBROTURESに入荷した最も認知度の高いモデル"MAGNUM22"を他フレームと比較。

今回は雰囲気の近いTYRANT BIKES KAGERO SサイズとDOSNOVENTA LA Mサイズを比較対象に。
ジオメトリー表はこんな感じ。

特筆すべき部分を色分けして、青が数値が低く赤が数値が高いものとなっております。
KAGEROとLAは乗られている方も多く感覚的に想像がつきやすいかなと思います。
こうやって数値を並べてみれば設計の違いがすごくよくわかる。

結果から言うと"SKREAM MAGNUM22は万人受けする安定感のあるモデル"と言えます。

重心低めでホイールベースを広めに確保したバランス型の設計。
これがSKREAMの大きな特徴ですね。
細かく比較解説していきましょう。

・フォークオフセットとフォークアングル

まずはフォークの話。ここはハンドリングとバランスに関わる部分になります。
SKREAMは43mmのものがついており、3モデルの中ではLA寄りですね。
KAGEROの特徴的な28mmオフセットと比べるとトレイル値が大きく変わり、KAGEROはトレイル値は小さくなりSKREAMは大きめになります。
トレイル値は大きくなるほどに直線安定性が上がり小さくなるほどにハンドルの切れが良くなるので、SKREAMは直進安定性が高いモデルと言えます。

・BBドロップ

ピストバイクの大きな特徴の一つであるトラックジオメトリーのBBドロップ。
DOSNOVENTAは名前の由来でもある41mmドロップに対してSKREAMは57mmドロップ。その差は16mm。
要するに二つのピストを並べた時にSKREAMの方が16mmクランクが地面に近いと言うことですね。
そのおかげで重心が下がり安定したライディングが可能になります。
逆にDOSNOVENTAは高さがあるため車体を大きく倒してカーブする時に地面にペダルが当たりにくくなります。
DOSの設計は極端にいえば立ち漕ぎで走るようなものですね。だから走り出しが速い。

・チェーンステー長

チェーンステーはその名の通りフレームの後ろ三角の下のクランクからコグの真ん中に位置するパイプ部分の長さ。
KAGEROはシートチューブをえぐりその中にタイヤがハマるような設計ですのでチェーンステーはかなり短い。
それに比べてSKREAMは約2cmほど長くなるので、重心のバランスが真ん中寄りになります。
この差は結構実感できると思います。
ここが短くなると小回りが効きやすく操作力が上がり、長くなると乗り心地が良く安定した走りができるようになります。

このようにSKREAMは安定感を出す要素が多く含まれており、初めてのピストバイクからロードバイクと併用目的であったりロングライド思考だったりに向いていることがよくわかる。
重心低めでホイールベースも広め。前後のバランスも良くハンドル操作もしやすい。
だからこそトリックフレームによく選ばれるのだと僕は思います。

KAGEROやLAの方が尖った設計でピスト独特な乗り味を楽しめるのもまた事実。
立ち漕ぎ感のある重心高めのLA、リアとフォークオフセットのタイトさでクイックな走行ができるKAGERO。
こんな感じで覚えておいて頂きたい。

ピストでありトリックバイクとしても選ばれ、なおかつロングライドなどの用途にも使える万能なフレーム。
それがSKREAMです。

REN

前の記事
一覧へ戻る
次の記事
BROTURES OSAKA
大阪市西区南堀江1-19-22 MAP
06-4391-3313
12:00-19:00(定休日無し)
BROTURES OSAKA店の他の記事を読む
#TAG