最高峰たる所以
こんにちは。風村です。
みなさん、”クランク沼”ハマっていませんか?
変えてやりたいけど高価だし作業も大変。そうそう簡単に変えるとはいかないのがクランク。
なんとなくしか違いが分からない。なんて方も少なくはないと思います。
違いが分からないのに10数万かけるのもなかなか勇気がいる。
そんな皆様の後押しにでもなればと今回は少しマニアックに。
日本製のクランク(SUGINO&SHIMANO)に絞って詳しくご紹介していきます!横浜店スタッフは自分の自転車のフィーリングに五月蝿いほど拘りがある。少々細かなお話になるかと思いますがお付き合いくださいな。
もうピストバイクのクランクではお馴染みのSUGINO 75とSHIMANO DURA-ACE。長年使われて続けているのには理由がある。
まずどちらも日本の会社でかつ、日本で製造されているということ。"MADE IN JAPAN"ってどんな売り文句より強烈で信頼できますよね。
そしてどちらも競輪で使える認定を受けているということ。(※75はシルバーに限る)競輪選手のあの屈強は太ももに踏みしばかれても壊れないタフさ。そしてあのスピードが出せる性能があるということ。それだけで信頼は増すばかりですね。
おそらく普通に乗っていて貧弱な僕の脚で壊すなんて不可能ですな。
では2つの違いを見ていきましょう。
まずはこちら。
大きな特徴といえばオクタリンクという独自設計とアーム内部の中空構造。
このギザギザした形により、従来の四角テーパーと比べてアームとの接地面積が増え、剛性アップ。さらにスパイダー部分の大胆な肉抜きとアーム内部は空洞になっているのでより軽量に。※マジで軽いです!
この滑らかな削り出しなのにどうやって空洞ができているのか、最低な好奇心が疼きます。笑
数々のブログで擦り切れるほど書かれてきたこの特殊な構造は、言うまでもなく最高な走りを提供してくれますよ。
実はDURA-ACEのクランクにももう一種類ございまして。四角テーパーのグレードもあるんですね。DURA-ACE FC-7600(写真が出てこなくスミマセン)こちらは中空構造ではなく多少軽さは劣るもののこちらも捨てがたい。とはいえスパイダー部分は同じく肉抜きされているのでそれでもかなり軽いです。
中空構造じゃない事によりアーム部分が少し細くなっています。加えてオクタリンクじゃない事も合間って剛性感は控えめ。
良くも悪くもしなってくれます。好みにもよりますが、しなるバネ感だったり、アルミフレームで硬すぎるから力を逃がしたい、膝関節に爆弾を抱えてる、なんて方にはこっちの選択もありだと思います。
続きまして
こっちのほうが使っている人やお目にかかる機会は多いかな?
ピストバイクに跨っている人なら一度は憧れるであろうこのクランク。
華奢に見えるこの見た目とは反してめちゃくちゃパワフルなヤツなんです。
シャフト部分は四角テーパー。(SG75テーパーという独自の企画を使用しているのでBBを選ぶ際にはご注意ください)
DURA-ACEとは違いスパイダー部分の肉抜きはせれていません。重さは持つとわかるくらい違います。でもその分剛性は高くなります。アーム部分も細く見えるものの、ビッチリ詰まっているような重量感がありその強靭さが伝わってきます。
FC-7710に比べてよりクランク全体に剛性を感じるようなイメージだと思います。良くも悪くも力が逃げにくい、そんな感じ。
競輪選手には硬すぎるなんて裏話も聞いたことがあります。まあ我々には己の力で関節を破壊できる筋力なんて備えてないので関係ないですけどね。笑
とにかく剛性重視な方にはもってこいのクランクなんじゃないかなって思います。
加えてSUGINOではいくつものグレードのBBを製造しているのでここも楽しめるところ。
SUGINO CBB-SG75 Square Taper BB
SUGINO SG75 NJS BB/SUPER LAP
SUGINO SG75 SUPER CERAMIC BB
わかりやすく言うと下に行くほどよく回ります。
正直個人的には一番上のカートリッジタイプはもったいないかな。取り付けは確かに楽ですが本来の性能を引き出せないかなって。
せっかくならカップアンドコーンのタイプでビュンビュン回して欲しいところ。SUPER CERAMICなんてしっかり組んだら本当に止まらないんじゃないかなってくらい回ります。笑 お値段もかなり張ってきますがそれ以上の価値ありです。
最初はNJSのスチールベアリングのBBから組んで、SUPER CERAMICはあとのお楽しみに取っておく。そんな楽しみ方もアリじゃないでしょうか。
DURA-ACEが軽い軽い言ってるけどどんだけ違うんだい!ってそろそろ気になってうずうずしてきましたよね。
実際測ってみたのでどうぞ。
まずはSG75から。
330gかあ、ふむふむ。比較がないのでわからない。
そしてFC-7710。
なんと右アームだけで50gも違いますな。全体の約1/6軽いって考えるとSHIMANO特許の中空構造の凄さが伝わってきますね。
二つ同時に持つと明らかにわかります。
しかし軽ければそれだけでいいとは言い難い。お互い色が違うので甲乙なんてつけれないですよね。
お互い自転車で速く走る為に開発されたクランク。目的は同じでもこうも姿形が変わってくるものなんですね。知れば知るだけ日本の技術者にはあっぱれです。
値段が高いものには高いなりの理由がある。日本製のこんなにも洗練されたモノを使えるのであれば払う価値は絶対にあります。
どちらも店頭に並んでおりますので、是非一度この最高峰のクランクを手にとってその技術を感じてみてください。
横浜スタッフでは東條、風村がSG75
トシさんがDURA-ACE FC-7710
を使用しているのでリアルな使用感や感想が気になったらお気軽に聞いてみてくださいね。
鉄フレームはもちろんのこと、LEADERみたいなエアロフレームだってなんでも似合っちゃう最高なクランク達ですよ。
kazamura
BROTURES YOKOHAMA
Kazamura