TYRANT BIKESのフラッグシップモデル、MONARCHに新たなカラーが新登場。
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ストリートバイクとして非常にハイレベルなプロダクトをリリースしているTYRANT BIKES。 そのラインナップの中でフラッグシップモデルとして人気を集めるMONARCHが新たなカラーを加え待望の再入荷となりました。
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TYRANT BIKES MONARCH COMPLETE BIKE ¥242,000(in tax)
TYRANT BIKES MONARCH FRAME SET ¥154,000(in tax)
単純なツヤありブラックのように見えますが、しっかり覗き込むと細かなフレークが散りばめられたゴージャスな装いになっています。 フラッグシップモデルとしての高級感が遺憾無く表現されたフレームカラーとなります。
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トップチューブ、ダウンチューブ、シートチューブにそれぞれ異なるパイプを用いている本機ですが、このフィニッシュがより独特のオーラを放っていますね。 更に特徴的なのは、鮮やかなブルーフレークを使用しているという点。
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なんとも幻想的で、昼夜で異なった印象を感じる一台に仕上がっていると感じました。 今回の完成車は従来のブラックコンポーネントで販売となりますが、下記のような感じでシルバーアイテムをセットアップの肝とするのも大いにあり。
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このカスタムバイクはMONARCHの新色を活かすべくして生まれたセッティングかなと思います。 クラシカルな一台に仕上げるのも良いけど、個人的には足元のVISIONクランクそのままに、ドロップハンドルとFIZIKのサドルをインストール。 決して走りも妥協しない!という仕上げ方が好み。
そして今回は改めてお伝えしたいことがあります。
冒頭でも説明があった"街乗りだけどレースシーンでも使えるスペック"という部分ですが、ここをもっと紐解き深掘りすることで、このモデルがフラッグシップと称される所以を理解してもらえるかと。
ー選ばれるべくして選ばれた6061番のアルミ。
BROTURESで最も多くの自転車の素材として用いられているアルミニウム。この素材を更に深掘りすると「番手」という種類があり、どれも価格、強度、様々な個性があり、もちろん良し悪しがあります。その中でもMONARCHで使われている6061番は決して高価なパイプとは言えません。 なぜフラッグシップと呼ばれるこのモデルに最高級のパイプを使用しないのか。
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それは非常にレベルの高い製造方法で仕上げられているからです。仮にこの加工技術を更に高価な6069番、7005番などで仕上げようとした場合、普段使いとして楽しむ人、我々のようなホビーユーザーが気軽に買える値段ではなくなってしまうとのこと。それは街乗りで快適なトラックバイクを作るというブランドの意図とも異なってしまうので、今回は6061番をセレクトしたという話を聞きました。ただ、もちろん安価な素材だからと言って、フレームそのものの性能が低い訳ではありません。
これも冒頭で申し上げましたが、このMONARCHはトップチューブ、ダウンチューブ、シートチューブでそれぞれ異なるパイプを用いています。 創業者曰く、単純に軽いだけのフレームを作るのではなく、走る上で自転車に最も負荷がかかる部分に屈強な剛性をを確保するために、このパイプを用いたというのが、このマシン誕生の着想だそうです。
まずはトップチューブ。
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ここは最も特徴的なデザインを用いていて、世界規模のレースシーンでも活躍するBMCというブランドのフレームからヒントを得たそうです。通常の丸パイプではなく特異な形状で仕上げたことにより、非常にリジットで剛性に優れ、漕いだ力をしっかりと支えてくれるフレームとなっています。
お次にダウンチューブ。
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TYRANT BIKESの中でも最も太いパイプを用いているのがこのマシンの特徴。KAGEROと比較すると10%ほど太い。こちらもトップチューブ同様、極太のパイプで力のロスを極限まで防ぎ、動力に変えてくれます。さらにダブルバテッドという製法を用いて、チューブの真ん中は薄く、両端の負担が掛かるところは分厚くアルミチューブを生成しています。
最後にシートチューブ。
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独自設計のシートポストをインストール出来るように設計されたエアロパイプ。さらにBBハイトも他ブランドと比較したら高めの設定になっているので、加速性能がとにかく非常に良いです。またリアホイールのクリアランスを極限まで詰める為にカットアウトが施されているので、余計な空気抵抗を感じさせず、レスポンスの良さに定評があるMONARCHの特徴に対して非常に効果的なセクションと言えるでしょう。
MONARCHは、このように街乗りが主なフィールドではありますが、本格的なレースで使用できるほどのスペック、特に加速性能という特徴を最大限塾考したフレームです。
ピストバイクを初めて手にする人は勿論、長らくこのカルチャーに携わってきた人にさえもきっと魅了してくれるでしょう。ただ、決して万人に好かれるべく作られたフレームではなく、本当に走りを楽しみたい人に向けて作られているフレームというのが、今回お伝えしたかった本質。
最後におさらいとしてBROTURESのチーフメカニック、藤本がこのマシンについて説明をしているYouTubeがあるのでご覧下さい。
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