理想の一台への最初の一歩。ピストバイクの「3つの攻略スタイル」

ピストバイクの醍醐味のひとつ、カスタム。

パーツの選択肢は文字通り星の数ほどあり、BROTURESでも各店舗のスタッフが厳選したさまざまなパーツをご用意しています。

ハンドルを変えればポジションが変わり、タイヤを変えれば走り心地や走れる場所が変わる。人のカスタムを真似したり、性能を追求したり、「よくわからないけど格好いい」で選んだり。
カスタムは、何をきっかけに、どこから始めるかも自由です。

だからこそ難しいのが、その先に「どんな一台を目指すのか」。

買ったばかりの一台を「どこからいじればいいのかわからない」。久しぶりに乗った愛車に「なんとなくしっくりこない」。

そんなとき、「どんな一台にしたいのか」というゴールが見えていれば、今の愛車に必要なカスタムも見えてきます。ひとつずつパーツを変え、その変化を確かめながら理想へ近づいていく。その過程まで楽しめるのが、ピストバイクのカスタムです。

今回は、迷える子羊になりがちなカスタムの指針として、BROTURES吉祥寺店が考える「3つの攻略スタイル」を見ながら、自分が目指したい一台を探していきましょう。

01|RACE & SPEED
速さを追求し、走りを研ぎ澄ます。

CUSTOM SAMPLE: DOSNOVENTA TOKYO 

RACE & SPEEDは、ピストのルーツでもあるトラックレーサーとしての性能を、ストリートでも楽しむ攻略スタイル。

アルミやカーボン製の軽量なフレームを中心に、ドロップハンドルやブルホーンハンドル、カーボンホイール、レーシングタイヤ、高剛性なクランクなどを組み合わせ、軽さ・剛性・回転性能・空力性能を高めることで、ペダルを踏んだ力をできる限りロスなく推進力へ変え、もっと速く走りたいという欲求に応え続ける。そんな一台を目指します。

その性能を解放する場所は、実際のレースだけではありません。目的地までの時間を計れば、昨日の自分が相手になる。車やバイクが流れる街中では、その速度についていきたくなる。長い直線が現れれば、誰に言われるでもなく、もう一段踏み込みたくなる。

競う相手がいなくても、速さを求めた瞬間からレースは始まる。

それが、RACE & SPEEDの面白さです。

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FIRST STEP|まずは、走る姿勢から。

RACE & SPEEDへの最初のカスタムなら、「ドロップハンドル」への交換がおすすめです。


DEDA ELEMENTI ZERO100 DROP BAR RHM - 1 - BROTURES

DEDA ELEMENTI ZERO100 DROP BAR RHM

ピストバイクに限らず、初めて見る人にはその形状から少しハードルを感じるハンドルかもしれません。他のハンドル形状と比べて前傾姿勢が最も深くなり、最初は地面と顔の距離が近く感じることもあります。

ただ、この姿勢に慣れてしまえば、「最速はドロップハンドル」と自信を持って言えるようになります。
基本的には突き出し部分を握って巡航し、加速時や登坂では下ハンドルを握ることで、より深い前傾姿勢へ。空気抵抗を抑えながら、ペダリングにも力を込めやすくなります。

さらにステム両サイドのフラット部分も握れるため、ポジションの選択肢が多いことも特徴。路面やシチュエーション、疲労度に合わせて握る位置を変えられるので、長距離でも身体への負担を分散できます。


SRAM S500 - 1 - BROTURES

SRAM S500

より本格的に最高速度へ挑むなら、その速度域に見合った制動力を確保するため、ブレーキ周りも合わせて考えたいところ。
そこでおすすめしたいのが、ブレーキレバーをハンドルの突き出し部分に設置するブラケットレバースタイルです。

SRAM S500は、シングルスピードで使用できるシンプルな構造に、握りやすいブラケット形状を組み合わせた定番モデル。ピストにも馴染みやすいシンプルなビジュアルも魅力です。

SRAM S900 Carbon Brake Lever - 3 - BROTURES

ブラケットへ体重を預けることで自然な前傾姿勢を維持しやすく、突き出し部分や下ハンドルを使った走行からブレーキ操作へ移りやすいこともメリット。より深い前傾姿勢で速度を上げていくRACE & SPEEDだからこそ、走るだけでなく、その速度をコントロールするためのブレーキレバーも重要になります。

まずドロップハンドルで、より速く走るためのポジションを作る。そして、SRAM S500でその速度域をしっかりとコントロールできるようにする。

速く走るために必要なものを一つずつ加え、その変化を確かめながら、走りを研ぎ澄ませていく。

ここから、RACE & SPEEDのカスタムが始まります。

02|STREET & TRICK
街を遊び場に、操る楽しさを追求する。

CUSTOM SAMPLE : LEADER 735TR

STREET & TRICKは、速さだけではなく、ピストを自分の身体で操ることを楽しむ攻略スタイル。

ライザーバーによる自由度の高いポジション、強度を意識したクランクやホイール、耐パンク性に優れたタイヤなど、操作性・耐久性・強度を軸に組み上げます。

スキッド、バニーホップ、ウィリーなど、固定ギアの特性や身体の動きを使って車体を操る「トリック」も、このスタイルを楽しむ大きな要素です。

タイヤを滑らせる、障害物を飛び越える、フロントを持ち上げる。できることが増えていくほど、街にある曲がり角や段差、坂道といった一つひとつの要素が、ただ通り過ぎる場所から、ピストで遊ぶためのフィールドに変わっていきます。

ピストバイクらしいスピード感を楽しみながら、ストリートに潜むさまざまなセクションで、固定ギアならではのトリックをメイクする。

できることが増えるほど、いつもの街が遊び場に変わっていく。

それが、STREET & TRICKの面白さです。

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FIRST STEP|まずは、遊ぶための準備から。

STREET & TRICKへの最初のカスタムなら、ライザーバーはマストです。まずは車体を思い通りに操るためのポジションを作り、そこからトリックによる負荷を受け止めるタフなタイヤへ。街で遊ぶための土台を整えていきます。

By BROTURES WIDE LOW RISER - 1 - BROTURES

BROTURES WIDE LOW RISER

ワイドなハンドル幅によって、ステアリングの操作性を大きく高められるライザーバーです。

By BROTURES WIDE LOW RISER - 8 - BROTURES

ハンドルを身体に引きつけやすいため、バニーホップやウイリーの導入動作「フロントアップ」がしやすく、着地時の衝撃もしっかりと受け止められます。さらにハンドル全体へ安心して体重を預けられるため、スキッドをはじめとしたトリックにも積極的に挑戦できるようになります。

より軽く、よりスタイリッシュに仕上げたい方には、上位モデルのBROTURES WIDE LOW RISER AIRもご用意しています。

CONTINENTAL GATORSKIN - 1 - BROTURES

CONTINENTAL GATORSKIN

トリックを楽しむなら、タイヤにはとにかく耐久性が求められます。

CONTINENTAL GATORSKINは、その圧倒的な耐久性で世界中のピストライダーから支持され続けてきた名作タイヤです。

最大の特徴は、表面のゴムが削れ、タイヤの骨格を支えるケーシング(繊維の層)が露出するほど使い込んでも、まだパンクせず走れてしまう狂気の耐久性。

タイヤを地面に擦りつけるスキッドは、当然ながら通常の走行よりもタイヤを激しく消耗します。だからこそ、暇さえあればスキッドの練習に勤しむビギナーから、固定ギアを積極的に使って速度をコントロールするライダーまで、タイヤへの負荷が大きい乗り方にうってつけです。

おすすめは、完成車で多く採用される25cから一段太い28Cへのサイズアップ。エアボリュームを増やすことで、ストリートで求められるタフさと安定感をさらに高められます。

車体を操る楽しさを覚えれば、昨日まで何気なく走っていた街が、ピストに跨るだけで劇的に楽しくなる。

ここから、STREET & TRICKのカスタムが始まります。

03|COMMUTER & ALL-TERRAIN
行きたい場所を、走れる場所に変える。

CUSTOM SAMPLE : MAVERICK CYCLES JEDAN 

ピストが持つ「移動するための道具」としての可能性を広げ、行きたい場所に合わせて走れる範囲を拡張していく攻略スタイル。

通勤や買い物、街中の移動から、長距離、荒れた舗装路、未舗装路まで。行きたい場所を思い浮かべ、そこで必要になる走破性や快適性、耐久性、積載性を一台に与えていきます。

CUSTOM SAMPLE : LEADER ANGELINO 

舗装路を軽快に走るなら、転がりの軽いタイヤ。荒れた路面まで踏み入れるなら、より太く走破性の高いタイヤ。荷物を運ぶならラックやバスケット。長い距離を走るなら、ポジション設定やサドル選びも重要になります。

「どこへ行きたいか」を決め、その場所まで走るために必要な性能を選ぶ。

カスタムによって移動の制約がひとつずつなくなれば、これまで自転車で行こうと思わなかった場所まで、ピストで走れる場所に変わっていく。


それが、COMMUTER & ALL-TERRAINの面白さです。

MAVERICK CYCLES JEDANのカスタムを見る
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FIRST STEP|まずは、行きたい場所から。

COMMUTER & ALL-TERRAINでは、目指す場所によって最初に選ぶパーツも変わります。

舗装された道路だけでなく、河川敷や公園で出会う砂利道や未舗装路まで走ってみたい。そんな人なら、まずはタイヤから。

Panaracer GRAVELKING SK

舗装路から未舗装路まで、幅広い路面に対応するブロックタイヤです。

溝の深さとブロックの大きさのバランスが絶妙で、オンロードでの軽快な走りをできる限り保ちながら、砂利道や荒れた路面では必要十分なグリップと走破性を発揮します。

そして、このタイヤの大きな魅力が、26C〜50Cまで、なんと7サイズから選べる圧倒的なサイズレンジ。

愛車のタイヤクリアランスや走りたい場所に合わせて、街乗りの軽快さを残した細めのサイズから、走破性を高める太めのサイズまで、自分が求める「ALL-TERRAIN」の度合いを調整できます。

タイヤひとつで、これまで避けていた砂利道や荒れた舗装路まで、新しいルートに変わる。

今の愛車に、ちょっぴり「アドベンチャー」な要素を加えられる一本です。

Jack the Bike Rack

COMMUTERとしてピストを考えるなら、速さや走破性だけでなく、移動中の快適さも大切な性能のひとつです。

Jack the Bike Rackは、イギリス・ロンドン生まれのシンプルなフロントラック。最大の特徴は、ステーを使わずハンドルへ直接固定でき、取り付けから取り外しまで工具を一切必要としない手軽さです。

通勤・通学のバッグや買い物袋を載せるのはもちろん、夏場のライドならボトルやタオル、着替えを運ぶのにも重宝します。

これまで背負っていた荷物を自転車に預けるだけで、身体はぐっと身軽になる。目的地は同じでも、そこへ向かう時間をより快適に変えてくれます。

さらに工具なしで着脱できるので、必要な日だけ取り付けたり、複数の愛車へ載せ替えたりと、その日の移動に合わせて気軽に使い分けられるのも魅力です。

「どこまで走れるか」はタイヤで広げ、「どう快適に移動するか」はラックで変える。

COMMUTER & ALL-TERRAINでは、行きたい場所とそこで必要になることを考えることで、最初に選ぶべきカスタムが見えてきます。

どの一台を買うかではなく、どのスタイルを目指すか。

今回紹介した3台は、それぞれの攻略スタイルが目指すひとつの完成形です。

速さを追求するRACE & SPEED。街を遊び場にするSTREET & TRICK。そして、行きたい場所を走れる場所へ変えていくCOMMUTER & ALL-TERRAIN。

完成した一台を見て、「この走り方をしてみたい」「このパーツは自分にも取り入れたい」「自分ならここを変えたい」。そんな感覚がひとつでも見つかれば、自分の攻略スタイルは少しずつ見えてきます。

あとは、その完成形へ向かう最初のカスタムをひとつ選ぶだけ。

ハンドルを変えて走る姿勢を作る。タイヤを変えて走れる場所を広げる。ひとつ変えたら、まず乗って、その変化を楽しむ。そして次に欲しい性能が見えてきたら、またひとつ手を加える。

目指したい攻略スタイルを決め、その完成形へ向かって愛車を育てていく。

その過程まで含めて、ピストバイクのカスタムを楽しんでみてください。

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