ピストを編む② -BRIDGESTONE “ANCHOR”-

酒に飲まれ、メガネを失いました。

どうも、
・タクシーに放り込んで頂く
・AM8:00,自宅トイレにて起床
・メガネがないことに気づく
・盲目で出勤←今ここ

ミヤです。

さて本日は。

BRIDGESTONE ANCHOR (NJS) Custom Bike ¥447,767(TAX IN)


前回のブログから引き続き、直近で頂いたNJSフレームのバラ完オーダーの詳細を追っていきたいと思います。

今回のカスタム、構成はこんな感じです。

NITTO FOR SHRED BAR Ø25.4 ¥8,580(TAX IN)

OURY V2 GRIP ¥4,290(TAX IN)

NITTO NP-Ⅱ STEM ¥11,000(TAX IN)

BROOKS LEATHER SADDLE ¥-


NITTO SP-72 SEATPOST ¥18,920(TAX IN)


H PLUS SON AT-25 × PHILWOOD LOW FLANGE TRACK HUB 手組みホイール

Front ¥46,420(TAX IN)
Rear ¥49,720(TAX IN)


SHIMANO DURA-ACE TRACK CRANK ¥59,578(TAX IN)


SHIMANO DURA-ACE CHAINRING ¥15,089(TAX IN)


MKS SYLVAN STREAM NEXT ¥8,690(TAX IN)

PHILWOOD TRACK COG ¥11,880(TAX IN)

HKK VERTEX CHAIN (SILVER) ¥6,050(TAX IN)

GOOD YEAR EAGLE F1 SUPER SPORT ¥8,030(TAX IN)



洗練された造形美を湛えるNITTOのステム・シートポスト、
ラグジュアリーな輝きに目を奪われる、前後のPhilwoodハブ、
さらにフレーム中央で圧倒的な存在感を放つDURA-ACEクランク...

NJSフレームならではのクラシカルで味わい深い雰囲気を最大限に活かした、見事なカスタムに仕上がりました。




DIA-COMPE ケーシングクリップ ¥1,650(TAX IN)


そんな押しも押されぬ豪華な顔ぶれのパーツの中にあって決して目立たないながらも、
確かにこの車体の完成度を下支えしている、小さな名脇役たちにフォーカスしたいと思います。

ダイアコンペの“ケーシングクリップ”も、その一つ。

現代の最先端をいくピストバイクは大概のものがアルミのエアロフレームとなっており、形状もそれぞれに特徴のあるものが多いため、普段は耐候タイプの結束バンドで留めることが多いブレーキワイヤーですが
今回のNJSフレームのような1インチ規格のフレームの場合には、このクリップが躍動します。

ボルトでしっかり固定できるのでズレにくく、緩みがちなブレーキワイヤーをスッキリ綺麗にまとめることができる優れものです。

あってよかった。


さらにもう一つ。

カンパニョーロならではの流麗なデザインのブレーキキャリパーを支えているこの「マウント」もやはり、
「このパーツ無くしてこの完成度なし!」と、そう思わせてくれるパーツです。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
NJSフレームに代表されるような「公道での走行を想定して製造されていないフレーム」には、
そもそもブレーキキャリパーを固定するための穴が空いていません。

そのため、それを僕らが組み立て・販売する場合は大概の場合フロント・リアともに
ブレーキを取り付けるための特殊なパーツをフレームとキャリパーとの間に噛ませます。


↑フロントはこんな感じで、フォークに逆U字のマウントを取り付けます。

↑リアはシートステーブリッジのあたりにプレートを挟み込んで固定します。


これらのパーツがないと、日本の法律的には公道で走行できない車体が多い中、このためだけにパーツを作って下さっているメーカーさんには本当に頭が上がらないのですが、仕方がないとはいえ、お世辞にも「収まりが良い」とは言えないのがなんとも難しくネックな部分。

そんな難題を見事に解決してくれるのが、東京は江東区に工房を構える「801製作所」さん。


801製作所 競輪自転車用 ブレーキ台座 700C用 ¥9,800(TAX IN)

801製作所 リヤ ブレーキ台座 ¥9,800(TAX IN)

如何でしょう。

通常のブレーキ台座とは比較にならないレベルで収まりがよく、
しかも素材は航空機にも利用されるジュラルミン(アルミ)の削り出し(!)

ただ小さいだけに在らず、物自体も非常に美しく、車体の美観を損なわないどころか、
むしろ底上げしていると言っても過言ではない究極のウルトラC。

あってよかった。


ピストバイクを一台組み立てるという作業は、
ぱっと見シンプルそうに見える作業ながら、実は「星の数ほどある自転車パーツの中から、お客様それぞれに合ったパーツを探し出す」という、無限の宇宙から星屑を一つ探し出すのにも等しい大航海だったりもします。

分厚い辞書の中から、しっくりくる表現や言葉を探し出すように、
これからも、お客様それぞれに「これがいい。」「これがあってよかった。」そう思って頂ける提案ができるよう日々精進し、明日もまたピストを編んでいきたいと思います。

それでは。



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