A-frame cycles。改めて知るブランドの挑戦。

こんにちは、レンです。

今日はA-frame cyclesというブランドについて。

このブランドは"ネオレトロ"というコンセプトを持ち商品開発を行うサンフランシスコのブランドになります。
90 年代から 2000 年代初期のピストバイクカルチャーに注目し、それを今の時代にブラッシュアップしたものを日々作っている。
 

特にA-frame titanium track bikeは1992年の"Cannondale Track"の精神的後継モデルという意味を持って、チタンとカーボンを採用して現代に蘇らせたモデル。
A-Frame Track frame set ¥385,000-intax

それまでの道のりは長く、一作目プロトタイプを作製して、DELUXE CYCLEのライダーに乗ってもらいフィードバックをもらう。
それは"リアエンドの柔らかさ"。チェーンステーからエンドにかけての強度が足りず、強く走った時やカービングで歪み力が逃げてしまうというものでした。

 

 


そこから改めて設計を見直し、チェーンステーエリアの拡大、剛性を高めるための楕円形のチューブ、大径チューブを採用するなどを改善。
チェーンステーは26x18mmの楕円形チューブから31x18.5mmの楕円形チューブに太く。
ダウンチューブは直径を0.5mm増加させ、なおかつ底部が楕円形になり、45mmのストレートチューブから40x50mmの楕円形チューブになりました。
トップチューブはシートチューブとの接合部を少しだけ楕円にし、ねじり剛性を上げました。

そうして本来の造形を大きく変えることなくリアエンドの柔らかさを解消。
より反応良く、力強く走れるフレームになって製品化されました。
"Cannondale Track"を蘇らせたいという強い想いがあるからこそ、とことん拘る。
フレームの細かい部分にそれが隠されています。

もう一点、一作目からの改善点に"溶接の精度アップ"もあります。
一作目よりさらに細かくきれいになり、溶接面も少なくなりました
こちらは一作目(真ん中)と僕らが今まで扱っていたNO.22(右)と比較した溶接面です。(現行は左)


真ん中の溶接面に比べて、左右のフレームがより細かく溶接されていることが見て分かります。
NO.22はハンドメイドで、それとほぼ同等のクオリティを出せていると思うと、かなりの技術がここには使われているんだなと感じられる。

最後の拘りは付属するフォークとヘッドセット。


フォークはピストバイクをよく知る人なら知っているであろう、ALPINAフォークと同じ金型から作製された28mmオフセットのカーボンフォーク
これもわざわざその金型を持つ製作場とコンタクトを取りオリジナルで作っています。
その大きな特徴はフルカーボンなこと。
ALPINAフォークはアルミコラムを採用していたのに対し、こちらはフルカーボンで作製。
そのおかげで大幅な軽量化を実現しています。


ヘッドセットはWHITE INDUSTRIESを標準で付属。サービス精神の塊やんって。
しかも本来ブラックのヘッドセットなのですが、僕たちのお願いでポリッシュを用意してくれました。
至れり尽せりなこのブランドに感謝しかない。

と、ぐっとまとめて解説させて頂きましたが、とにかく言いたいのは強い拘りと想いを持った最高のブランドということです。
なんでも新しいが正義ではない。既に完成されていた良きものをさらにブラッシュアップさせる事も一つの正解なのだと思わせるブランドです。

フレームと合わせて入荷したハンドルとステムはBROTURES全店舗で販売しております。
最高のブランドが繰り出す良質なコンポーネントで是非あなたのピストバイクをさらに良きものへと昇華させてください。


REN
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