春のピストバイクを楽しむために1番大事な事

ワザッーーーーーー!!
さて、皆さんご存じのバドワイザーのCMから入らせていただきました。
普段はあんまりビール飲まないんですけどね、バドワイザーが売ってると気持ちが少し泡立ちますね。
たまにバドワイザーのキャップを被っているので、そのときの挨拶は「ワザッーーーーーー!!」でよろしくどうぞ。どうも、Kickです。
今回はオーバーホールのお話を。
あっという間に4月になりましたね。冬の寒さでピストバイクでの通勤・通学や趣味のサイクリングを控えていた方も、そろそろ動き出す頃でしょうか。確かに、春のピストバイクは本当に気持ちが良い、まさに旬の季節です。季節に関わらずピストバイクで通勤している僕も、普段は少し億劫な通勤がなぜか気持ち良く感じられます。
しかし、もっと気持ちよく乗る方法を知っていますか?それが、オーバーホール!!
オーバーホールとは
端的に説明すると「分解・洗浄・再組立」
愛車のピストバイクを全部分解し、分解したフレーム・パーツを1つ1つ丁寧に洗浄、そして綺麗になったフレームとパーツを元の状態に再組立していきます。

日常のメンテナンスではなかなか手が回らないBB(ボトムブラケット)やヘッドパーツも、全部分解して隅々まで点検・整備することで、新車のようなスムーズな乗り心地を取り戻せるのです。長く乗り込むほど、普段は見えない内部パーツには汚れが蓄積し、グリスも劣化していきます。これらの放置は乗り心地の悪化だけでなく、最悪の場合、故障の原因にもなりかねません。だからこそ、定期的なオーバーホールを強くお勧めします。
異音やガタつき、ハンドルの回転不良といった症状が出ている方は、早急にオーバーホールで愛車の健康状態をチェックしてください。また、これからピストバイクを再び楽しもうとお考えの方、最後にオーバーホールをされたのはいつ頃でしょうか?快適な走行のためには、2~3年に一度のオーバーホールを推奨しています。最高のコンディションでピストバイクを満喫するためにも、この機会にぜひオーバーホールをご検討ください。
オーバーホールの内容
今回は吉祥寺店店長ミヤ氏のTYRANT BIKES KAGEROでオーバーホールしてみました。












オーバーホール前の車体はご覧の通り。ミヤ氏の愛車KAGEROは、季節を問わず片道約10kmの通勤に使われているにも関わらず、定期的な拭き上げのおかげで外観は比較的綺麗に保たれています。しかし、見た目が綺麗でも、細部や内部の状態までは分かりません。人にも自転車にも言えることですが、本当に大切なのは中身ですからね。オーバーホールで、このKAGEROの中身を徹底的にチェックしていきます。





ピットインし、まずは分解作業から。フレームや各パーツを一つひとつ丁寧に分解していきます。単にバラすだけでなく、分解した部品を詳細に点検し、「故障がないか、交換の必要はないか」を慎重に確認することが重要な工程です。

MUC-OFF NANO TECH BIKE CLEANER


次の工程は洗浄。ここは時間も手間も惜しまない、オーバーホールの仕上がりを大きく左右する重要な部分です。だからこそ、指先の疲れも、空腹も、滲む涙も気にせず、分解した全てのパーツを徹底的に丁寧に洗浄します。油汚れがこびり付きやすい駆動部、細部のネジやベアリングの玉に至るまで、ブラシで丁寧に磨き上げます。錆びが見つかった場合は、錆び取り剤を用いて可能な限り除去いたします。



まるで魔法が解けたように、長年の汚れというベールを脱ぎ去ったパーツたちは、息を吹き返したかのような輝きを取り戻しました。

分解し、洗浄したフレームには保護スプレーを塗布し、お客様にお渡しした後も綺麗な状態を保っていただけるようにしています。
使っているのは”MUC-OFF BIKE PROTECT”になります。

再組み立ての前には、ホイールの振れ取りも欠かせません! 走行中の振動でスポークは必ずと言っていいほど緩んでしまうもの。そのままにしていると、ペダルを踏む力が無駄になってしまいます。だからこそ、オーバーホールではホイールの振れを丁寧に修正し、ライダーのパワーをしっかりと路面に伝えるように調整します。



最後に再組立。洗浄の工程で古くて汚いグリスは綺麗にしたので、新たにグリスアップしながら組み立てていきます!「ネジの固着防止」「ベアリングの潤滑」「錆び止め」の役割のあるグリスはかなり重要、長年乗っていたり雨に打たれると流れてしまうため定期的なグリスアップもオーバーホールの大事なところです。






こちらがオーバーホールを終え、再び組み上がったミヤ氏のKAGEROです。元々綺麗な外観でしたが、エンドプレートやチェーン周りの細部に至るまで見違えるほどピカピカになりました。もちろん内部も、丁寧にグリスアップを行い、適正トルクで組み付けたことで、以前とは比べ物にならないほど快適な乗り心地を実現しています。
ミヤ氏からは「チェーンの音が全く無くなった。ペダルを踏み込んだ時の進む感覚が全然違う!」と、喜びの声が届いています。乗り味もオーナーも大満足の仕上がりとなりました。



今回は宮下オーナーのわがまま…失礼しました、ご依頼でパーツの交換も行っています。
ハンドルはシルバーカラーのドロップハンドルにカスタム。さらに、バーテープは等高線グラフィックが特徴的な”BURGH cycle bar tape "Ossa"”をセレクトし、トップキャップとコーディネートすることで、統一感のあるスタイリッシュな印象に仕上がりました。

さらに、ペダリングに手応えを感じ、よりスピードに乗れるように、チェーンリングの歯数を49Tから50Tへと変更しました。このギア比の変更に合わせて、チェーンも最高峰モデルである"IZUMI SUPER TOUGHNESS KAI"にアップグレード。

さらに、前後チューブもアップグレードしています。標準的なブチルチューブから、"PANARACER PURPLE LITE TPU TUBE"へと交換。タイヤに隠れて普段は見えませんが、耐パンク性能と軽量性はブチルチューブと比較して大幅に向上しています。これにより、より安心して快適な走行を実現しています。
オーバーホールの料金と時間
オーバーホールの基本料金は¥33,000-(税込)。
カスタムやパーツ交換がある場合は、基本料金にパーツ代が加算されます。オーバーホールに合わせたカスタム時の部分工賃は頂いておりませんので、カスタムをご検討中の方はオーバーホールと同時に行うのがお得です。
今回のミヤ氏のKAGEROでは、ハンドル、バーテープ、チェーンリング、チェーン、前後チューブをカスタムしたため、通常¥10,450-(税込)かかるはずの工賃がお得になっております!
その他、ドライブ周りやヘッドパーツなど部分的なオーバーホールも行っておりますのでぜひお気軽にご相談ください!
オーバーホールのお預かり期間は、通常1週間から10日ほど頂戴しております。これは、一つひとつのパーツを丁寧に洗浄し、錆び取り剤による処理などを時間をかけて行うことで、妥協のない最高のクオリティで仕上げるためです。何卒ご理解いただけますと幸いです。
通勤の足として使っているなどお急ぎの場合は、お預かり期間についてもお気軽にご相談ください。可能な限り、ご要望にお応えできるよう善処いたします。
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これから最高のシーズンを迎えるにあたり、安全で快適なライドを楽しむために、そして何より大切な愛車への労いと感謝、「これからもよろしく」の意を込めて、ぜひオーバーホールをご検討ください。「相棒」とも呼べるピストバイクと、これからも長く付き合っていくためのお手伝いをさせていただけるなら、私たち自転車屋にとってこれ以上の喜びはありません!
オーバーホールについて、少しでも気になることがございましたら、ぜひお気軽にBROTURES吉祥寺ストアへお越しください。実際に愛車をお持ちいただければ、状態を確認しながら詳しくご説明させていただきます。もちろん、メール、SNS、お電話でのお問い合わせもお待ちしております。

こちらがBROTURES吉祥寺ストアの公式LINEアカウントになります。オーバーホールのご依頼は勿論、作業予約や在庫確認、ピストバイクに関するご相談などなんでも募集中ですのでご登録よろしくお願い致します。
では、また。

BROTURES KICHIJOJI
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