"子供心"を忘れない"大人"のピストの楽しみ方。
初めて自転車に乗った瞬間を覚えていますでしょうか。
何回も失敗して転んで、怪我して、それでも悔しくて乗れるようになりたくて。
はじめはおっかなびっくりでも、それまで感じたことのない風を切って走る感覚に胸が踊る。
乗ってやったぞ!という達成感。
どこまでも走っていけそうな疾走感。
最近ピストをご購入していただいたお客様を見ていてそんなことを思い出しました。
お客様のH氏はハーレーのカスタムショップに勤めていたほどの旧車好き。
自転車抜きにして単純なメカニックとしての技術も知識も経験も僕は足元にも及びません。
それでもピストは初めてだからと、僕のことをなぜか師匠と慕ってくれたり、パーツ選びの際には信頼してご相談くださる、大人の鏡のような方です。
そんなH氏の愛車はLEADER BIKESのCURE。
選んだ理由は、そのコンセプトに共感し気に入ったそうな。
そのバイクに乗る意味がある。他のブランドにはなかなか見出せない価値をLEADER BIKESに感じて足を運んでいただきました。
はじめは完成車のままご購入されたのですが、やはり乗り物好きの血が騒ぐのでしょうか、あれよあれよとカスタムされていきました。
しかもいちいちポイントを押さえていて、僕からアドバイスすることなんてほとんどないくらいに二輪車を理解されているんだなと、逆に毎回勉強させていただいています。
まず最初に手をつけたのがクランク。その次にコグとチェーンリングのドライブラインを。
サドルは気になっていたというBROOKSの最新ラインのCAMBIUM。
そして今回はホイール。
正直、固定ギアのピストを初めて乗る人は「乗りづらい」と感じる方が多いと思います。
そして、ほとんどの人がろくに乗りもしないで諦める。
効率を求め、停滞を選択する。大人になるってそういうことでしょうか。
恐らくH氏もはじめはそう感じたでしょう。
でもそこでやめるんじゃなくてあえて挑んだ。
今だってスキッドを我が物にしようと我武者羅に練習しています。
メンテの度に擦り減っているタイヤがその証拠。
こなくそ!ってチャレンジしているその瞬間こそが最もリアルで最も楽しいのではないでしょうか。
壁を乗り越える難しさ。乗り越えた時の達成感。
それは恐らく初めて自転車に乗った時のあの感覚。
男の子はいつまで経っても少年を秘めているんです。
そういや、移転してリニューアルしたサリサリカレーの看板にもこんな一文がありました。
「好奇心から始まることもある。」
たぶんサリサリのおっちゃんもそれを知っているんでしょうね。
その好奇心の先にあるもの。
それは大人になったら忘れがちで、でも最も忘れちゃいけない何かなんだと思います。
ピストはそういうことを教えてくれる最も身近なツールの一つなのだと。
また、一つ大人になれた気がした23の残暑なのでした。
toshi
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