JEDAN “NEO CLASSIC COMMUTER”

先日銭湯で体重計に乗ってみたら、59キロしかなかったんですよね。
身長179cmなのに。
これはさすがにやばいと思って、ジムに通ってるコータや松ちゃんにいろいろ相談してみました。(ゴリはガチすぎるから除外で。)
いろいろアドバイスをもらった結果、増量期の定番とされるプロテイン「ウェイトゲイナー」ってやつを飲みはじめることに。
今の所2週間ぐらいですかね。極めて真面目に続けてます。
何事も結果にコミットせんといかんですよ。
どうも、自宅に体重計がない男、ミヤです。
さて本日は。
CONCEPT BIKE
MAVERICK CYCLES JEDAN
Build By MIYA from BROTURES KICHIJOJI
確認したところ、僕がJEDANをいじるのはどうやら5月以来。
久々に乗ってみましたが、なかなかの仕上がりになりました。
せっかくなのでブログでご紹介させてください。
「JEDANとは?」という方は、以前の紹介ブログを読んでみてください。
そして「ええやんJEDAN!」となった方は、吉祥寺店のバイクチェックブログもあわせてどうぞ。
吉祥寺の街に“ちょうどいい”ピストバイクを作りたかった。
僕が吉祥寺で働き始めて丸5年が経ちました。
井の頭公園の豊かな自然に囲まれながらも、ヨドバシやロフト、東急、PARCO、コピスといった大型商業施設もあり、
さらにその間を埋めるように、魅力的なローカルショップや個性的な人たちがひしめいている。
そして美味い居酒屋も多い。(重要)
長く働けば働くほど、「本当に味のある街だな」と感じます。
ストリートに根ざしたピストバイクを扱う僕たちBROTURESですが、
吉祥寺が“ストリート色の強い街”かといえば、実はそうでもありません。
何かひとつに突出しているわけではなく、個性や癖の強い人たちが混ざり合って独特の空気をつくっているそんな“魔境”のような街だと思います。
だからこそ僕は、どこにでもあるママチャリやクロスバイクよりも、ピストバイクこそ吉祥寺に最適だと感じています。
ピストは自由度が高く、乗る人の“こだわり”や“癖”がそのまま形になる乗り物。
つまり、使い方や発想次第でいくらでも広がっていく「可能性」に満ちている。
吉祥寺の人たちは、それぞれが自分の“好き”や“スタイル”を持っていて、その集合体が街の雰囲気をつくっている。
だからこの街に似合うのは、ただストリートを突き進むピストではなく、暮らしの中に自然に馴染み、自分らしく使いこなせる一台。
そしてそんな“ちょうどいい”を実現できるバイクこそ、ピストバイクだと思うのです。
MAVERICK CYCLES “JEDAN”という選択
そんな理想を形にするフレームを探していたときに出会ったのが、今年日本初上陸を果たした MAVERICK CYCLES “JEDAN”
当初は「太いタイヤでグラベルライドもできるぜ!」って感じで見ていましたが、
この広いタイヤクリアランスを活かして、まずは前後フェンダー(泥除け)の取り付けが可能なことに気がつきました。
SimWorks By Honjo Short Fender
こちらはアルミの一枚板に熟練の職人が丁寧に曲げ加工を施した一品。
フルフェンダーの野暮ったいルックスとは一線を画した、スタイリッシュなアッセンブルが可能です。
前後にフェンダーを取り付けても、なおピストバイクの平均的なタイヤクリアランス(28c)の確保にも成功しました。
愛車にどんなタイヤを履かせるか
...こそ、ライダーそれぞれの個性を最も反映させる重要なファクターです。
オンロードしか乗らないのであれば、タイヤはスリックが基本。
オンロードでも、「雨の日にも乗りたい」場合は、スリックでもよりグリップ力に優れたハイパフォーマンスなタイヤが必要になりますが、ぶっちゃけ高価です。
さらに、「砂利道も走りたい」などの要素が追加で出てくると、今度はゴツゴツしたブロックタイヤが選択肢に入ってきます。
何かに特化させていく方が、もちろん最終的に「理想」の一台にはなるけれど、今回は、様々な用途で、目的地を絞らず日常を「横断」できる、そんな一台にしたなかったので、
今回タイヤはPANARACER GRAVELKING 26cをチョイスしました。
太さ控えめな26cとはいえ、トラディショナルなブロックパターンを纏い、オンロードはもちろん、砂利道や草むらも難なく走行が可能に。
雨の日のグリップ力は言わずもがな、事前に取り付けたフェンダーのおかげで泥跳ねの汚れも最小限に。
ここまで来た時点で、「これはほぼ80年代に流行した“ランドナー”なのでは…」と思い至ります。
もちろん、キャリアもパニアも付けてないので、このまま旅行に行けるわけではないのですが。
見た目はかなりそんな感じです。
ただ、ここで終わらせたくなかった。
単なる“オマージュ”でも、“懐古”でもなく、いま自分たちが暮らす街の空気に馴染む「現代のランドナー」を、ピストバイクで作りたかったんです。
そこで生まれたのが、
“NEO CLASSIC COMMUTER”というコンセプト。
ルックスはランドナーのようなクラシックな造形や雰囲気をベースにしながらも、
現代のライフスタイルにフィットする機能性と拡張性を備えた“新しい日常のピスト”。
それが今回のJEDANです。
そんなクラシック感漂う外観に合わせて、前後ライトは普段と違った、ちょっぴりレトロなデザインのものを取り付けてみることに。
この見た目の割に、ライトヘッドを手で簡単に取り外すことができ、USB充電までできちゃう優れものなのです。
古風なスタイルの延長で、リムには H PLUS SON “THE BOX” を採用しました。
ローハイトで主張を抑えたシルエットに加え、スポーク穴にはハトメがついていて、スポークテンションを高めに組み立てられるので、耐久性にも優れています。
バルブホールにあしわれたバッジの意匠も緻密で、見れば見るほど、にくい仕上がり。
「エアロ?洒落臭え!」と言わんばかりの、無骨なボックス形状も堪りません。
ホイールの要となる「ハブ」は競輪選手も御用達で、折り紙付きの回転性を誇るDURA-ACEを組み合わせました。
シャフトやベアリングの分解が可能なカップ&コーン構造なので、定期的なグリスアップと玉当たり調整でいつまでも新品のような回転を保つことができます。
さらに、クランクにはJEDAN同様に、今年新発売のBROTURESオリジナルのダイレクトクランク“BEAT”を搭載しています。
ダイレクトクランクでしか味わえないパワフルな推進力と、BROTURESだから実現できた圧倒的な耐久性が自慢の、今最もおすすめのクランクです。
ハブやクランクは他パーツと比較すると高額なパーツですが、今回選んだハブとクランクは、酷使しても、メンテナンス次第で何度でも蘇る。
つまり“長く付き合える”という点も、今回重視したポイントです。
最後に紹介したい、今回最もお気に入りのパーツがこのハンドル。
SIM WORKS BY NITTO FUN 3 BAR
2回持ち上げて(ライズ)、1回戻す(バックスウィープ)という複雑な3D形状が特徴ですが、これを完璧な左右対称で作り上げる技術力が、さすがNITTO。
形状としては、ママチャリのような「プロムナードバー」と、MTBで使用される「ライザーバー」のちょうど中間ぐらいのイメージ。
「ゆったり走りたいときはバーの端を、少し攻めて走りたいときは中央付近のフラット部分を握るといいよ。」
という設計なのですが、この切り替えが絶妙で、どちらのスタイルで握っても思わず「なるほど」と手を打ちたくなる完成度。
JEDANには以前、SURLYのCORNER BARをアッセンブルしたこともありましたが、あれも今回同様、一本で複数のポジションが選べる秀逸なハンドルでした。
「一台」でいろいろこなせるフレームに、「一本」でいろいろこなせるハンドルバー、の組み合わせが、個人的にどハマりしています。
(好きなポケモンはイーブイです。)
この他にも、サドルには愛用のWTBを選んだり、ステムとシートポストをNITTOで揃えたり、待望の再入荷を果たしたALLWAYSペダルのポリッシュをつけてみたり。
トップキャップにも最近お気に入りのRUN WELLの等高線柄を入れてみたり...
と、こだわりのポイントは他にも沢山あるものの、もういい大人なので、このぐらい、腹八分目な感じで止めておこうと思います。
肝心の実車は、BROTURES吉祥寺店にて、昨日から展示中です。
写真では伝わりにくいサイズ感や雰囲気、細部のあしらいまで、ぜひ実際に見て、触って、感じてほしいと思います。
JEDANもしくはミヤを指名で来店してくれたら、メガネが吹き飛ぶくらい喜びます。
もし「お店まではちょっと遠いけど気になる!」という方は、BROTURES吉祥寺店 公式LINEへ、気軽にメッセージを送ってください。
(メガネが吹き飛ぶ様をご覧いただけないのは残念ですが)
細かな仕様相談やカスタム提案なども、そのままLINE上でやり取りが可能です。
今回のJEDANは、80年代のランドナーに見られるクラシックな佇まいを踏襲しつつ「2025年だからこそ」手に入るパーツで現代的に仕立てた、“今の時代にしか作れない一台”です。そしてこのバイクに“NEO CLASSIC COMMUTER”というコンセプトを掲げたのは、
古き良きスタイルを敬いながらも、今の街のリズムに寄り添う「新しい日常の相棒」を目指したから。
懐かしさと新しさ、そのどちらにも偏らないバランスこそ、今の吉祥寺らしさだと思うのです。
けれど、JEDANの本当の魅力は、その完成度やデザインだけにとどまりません。
この街・吉祥寺のように、“何者にもなれる余白”を持っているところだと思います。
乗り方も、使い方も、育て方も自由。
それぞれの暮らしに寄り添いながら、また新しい“吉祥寺らしさ”を生んでいく。
そんな未来を、僕はちょっと本気で想像しています。
街にも、自然にも、ちょうどいい一台。
“JEDAN NEO CLASSIC COMMUTER”、ぜひチェックしてみてください。

BROTURES KICHIJOJI
Miya