「ピストバイク」に挑戦してみることにした。



今年、関東地方は史上最速の梅雨明け宣言を皮切りに、早々と夏を迎え
東京はと言うと、今日ついに今年16回目の猛暑日を迎えた。
年間の猛暑日日数は、1995年と2010年に記録した13日がこれまでの最多だったので、2022年だけで既にこの記録を3日も更新したことになる。

暑い、とにかく暑い。形容し難いほどに。

とくに体を動かすでもなく日中外に立っているだけで、全身から止めどなく汗が吹き出してく
る。
追い討ちをかけるように、政府は「電力需給逼迫注意報」なるものを度々発表し、なんだかエアコンも思うがままには使いにくい雰囲気である。

暑い、とにかく暑い。上裸でもまだ暑い。

にも関わらず、僕は「ピストバイク」に挑戦してみることにした。

事の経緯はこうだ。

6月、10年来愛用していたクロスバイクがとうとう寿命を迎えた。

気がつけばホイールも真っ直ぐに回らないし、ブレーキもほとんど効かない。チェーンもなんだか悲痛な鳴き声をあげている。


居た堪れなくなって一念発起し、自転車を買い換えることにし自転車屋を2,3件回ったが、どうにもピンとこない。
求めるスペックのものがないわけではないのだが、パズルの残り1ピースが、家中探しても見つからなかったあの時のような、どこか腑に落ちず、歯痒いもの足りなさを感じてしまう。

ほとんど路頭に迷いながら、最終的に吉祥寺駅から北に10分ほど歩いたところにある「BROTURES吉祥寺店」という店にたどり着いた僕は、そこでようやく、この失われたパズルの最後の1ピースを見つけることになる。

LEADER 735 Complete ¥242,000(TAX IN)〜


どこまでもスムースで美しいフレームの仕上げ。
見たことがない程極太のダウンチューブ。
それでいて華美な装飾はなく、フォルムには一切の無駄がない。

全体の残り1ピースというよりは、既にこの1ピースで完成していると言っても過言ではないほど完成されたその佇まいに、「普通」ではないと感じさせるそのオーラに、脳がヤられてしまったのである。完全に。

カスタムはスタッフと相談して、これまで乗ってきたクロスバイクに近いライザーバーハンドルに変更し、乗り方は「固定ギア」にしてもらった。

この「固定ギア」という動きができるのが、数ある自転車の中でもどうやらこの「ピストバイク」だけなのらしい。



この「固定ギア」の乗り味がとにかく面白い。

思えば人生の前半は当たり前に初体験の連続であったが、まさかこの歳で、初体験を味わうことになろうとは。しかも「自転車」で。

加速時に強くペダルを踏むと、一周して還ってくるペダルに足がアシストされるような独自の感覚を覚える。

周りから見ると、常に力強く漕いで進んでいるように見えていると思われるが、実はこの「固定ギア」によって推進力が逃げず、巡航スピードを維持しやすい。

さらにこの「前に漕げば前に進み、後ろに漕げば後ろに進む」動き。
リアホイールとペダルの動きが完全に連動しているため、あるタイミングでペダルをストップさせることで「スキッド」と呼ばれる急ブレーキのような動きができる。

これもまた、初体験の動きである。

他にもスキッピングやフロントアップ、ポゴにバニーポップなどといった様々な動き・トリックができるらしく、現在は日々の移動がてら、その練習に明け暮れる毎日だ。



とはいえ東京の夏はやはり「危険」と呼べる暑さであり、このピストバイクを10分も漕げば全身から噴き出る汗でTシャツは瞬く間にびっしょりになる。

にも関わらず、僕は「ピストバイク」に挑戦してみることにした。

今日もまた、この暑く、熱い夏が、僕を激らせる。




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