VENDETTAが魅せる街乗りカスタムの真骨頂

最近、面白いフレームがBROTURESに入荷してきました。
ペルー発のピストバイクブランドであるVENDETTA BIKE。実は1年ほど前から取り扱い始めているのですが、今回は彼らに別注で作ってもらった「VENDETTA Triple T BROTURES Edition」を使ってカスタムバイクを組んでみました。
フレーム自体の詳細は、以前に紹介しているので興味ある方はぜひご覧ください。
このフレームはBROTURES限定モデルとのことで、それならやはり我々のノウハウを生かしてフレームの特性を余すことなく発揮できるバイクを組んでみようじゃないかと。
上記のブログでも触れていましたが、このフレームのジオメトリーはレースでタイムを競うというより、街乗りに適しているので、カスタムの内容としてもそういった環境にマッチするような、アーバンなバイクというイメージですかね。
今回のカスタムビルドのコンセプトとしては、ライザーハンドルとアグレッシブなカーボンホールの組み合わせによる機動性と加速性の両立です。「街乗り」ってワードを聞くと、なんだかスピードよりも快適さってところにフォーカスが当たりがちな気がしますが、このバイクはストリート仕様かつ高いパフォーマンス性を持った設計となっています。フレーム自体が高品質なので、当然そのポテンシャルを遺憾なく発揮できるようなパーツ構成を考えてみました。実はひとつひとつのパーツに「どうしてこれを入れたのか」という目的をもってチョイスしているので、このブログで詳しく紹介していけたらなと。
ということで、最初はハンドル周りからチェックしていきましょうか。
RITCHEY WCS C220 STEM
ハンドルには我々BROTURESオリジナルのチタン製ライザーバーを入れてみました。近年自転車業界ではチタンの認知度は年々高まっていますよね。うちの店舗でもちょくちょくチタンのフレームを取り扱ってはきましたが、ただチタンの商品をセレクトするのも面白くないんでね、自社ブランドで作っちゃいました。
ステムは、安定のRITCHEY。ここのコンポーネントは、MTBのようなオフロードのイメージがありますが、トラックバイクにおいても大きなアドバンテージをもたらしてくれると思います。グリップには高品質で競輪選手にも愛されているIOMICを採用。スリムなシルエットですがグリップ力はすさまじいです。スタイリッシュな見た目が、ライザーバーを使っているライダーにも好印象で、常に人気って印象です。
ヘッドパーツにはWolf Tooth。こちらもMTBシーンにおいて活躍しているメーカーであり、ピストカルチャーではあんまり見かけないです。このブログを書いている私が、ここのヘッドパーツやシートクランプを自分のピストに入れているというのもあって、個人的な意見になりますが、ピストとWolf Toothって合うんじゃないかなと思っています。ヘッドパーツを選ぶときってピストユーザーだとどうしてもPhilとかWhite industryとかにいきがちじゃないですか。他の人はあんまり使っていないパーツを見つけて取り入れることこそ、ピストカスタムの醍醐味の一つだと私は思います。
WTB Gravelier Cromoly
RITCHEY COMP ZERO
ステム同様に、シートピラーにもRITCHEY製のものを入れてみました。経験則ですが、ステムとシートピラーを同じブランドで揃えると、全体の見た目がすっきりとまとまり、統一感が出ると思います。サドルはWTBのものを使用していて、これはグラベルライドや長距離ライドを想定して設計されています。おしりへの負荷を軽減することで、長時間のライドでも快適に乗れるんだとか。
HED. x BROTURES VANQUISH PRO V45 TRACK
このホイールセットはレース仕様だって謳って紹介しているブログがありますが、ワイドリムと優れた耐久性は、普段使いのストリートライディングにおいてもマッチすると思うんですよね。ストップアンドゴーが多い街の中では軽いホイールでギュンギュン加速していってほしい。だからこそレーススペックのホイールが適しているんじゃないかなと。
タイヤは手ごろな価格でかつ頑丈なBreak Throughを入れました。ハードなライディングにも対応できるよう作られていて、思う存分スキッドとかを楽しんでもらいたい。もちろんグリップ力も備えているので、コーナーとかの進入で車体を傾けても安心です。
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ドライブトレイン周辺はBROTURESブランドで固めてみました
この前再入荷したBEATより、3月に新色として登場したCPカラーのクランクを今回はチョイス。高品質かつコストパフォーマンスに優れたクランクセット、過去のブログにて詳しく紹介しています。
もう一つ、最近リリースした新商品のトゥークリップです。このカスタムではブラックを使用しましたが、様々なカラーバリエーションがあるので、スタイルに応じて足元を彩ることができます
今回のカスタムビルドは、いくつかのコンセプトに基づいて組み上げてみました。
例えば、独特なフレームシルエットはクラシカルなGTのフレームを彷彿とさせており、個人的にヨーロッパのパーツは似合わないよなと思ったので、コンポーネントはUSブランドにこだわってみたり。このフレームはBROTURES限定モデルなので、パーツを通してBROTURESブランドを表現するのも理にかなっていると感じ、ドライブトレインとホイールのボトムラインをBROTURESパーツで固めてみたり。あえてカーボン、チタン、アルミの三種類のパーツをクロモリで作られたフレームに入れてみたりと。
フレームを組む際に、柱となるコンセプト、つまり「核」となる部分を持つことは、大きな違いを生み出します。見た目に統一感が出るだけでなく、「だからこのパーツを選んだんだ」と自信をもって言えるようになったり。それこそが真のカスタムビルドなんじゃないんでしょうか。
別にバイクを組むためのディープな専門知識がなくたって大丈夫です(あるに越したことはないが)。漠然としたイメージや感覚で十分です。あなたが思い描く核となる部分を壊さず、アイデアを形にできるよう、経験豊富な我々がお手伝いをさせていただきます。ということでカスタムの相談、どしどしお待ちしております。

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